統一地方選の支援見直しも 佐賀県農政協
佐賀県知事選の自民党分裂の傷痕は深く、4月の統一地方選に影響は必至だ。党推薦の樋渡啓祐氏を敬遠し、山口祥義氏を擁立したJAグループ佐賀の政治団体「県農政協議会」は自民党の県内最大の支援組織だった。国政、県政にかかわらず樋渡氏側に回った議員への支援を見直す方針だ。
「彼らとの修復は無理」。幹部の一人は樋渡氏の選対本部長を務めた山下雄平参院議員や先の衆院選佐賀2区で国政転身した古川康元知事らを名指しで批判。山下議員の後援会長の元JA佐賀中央会副会長は「会長は辞めた」と明言する。別の幹部は4月の県議選を見越し、議員名簿に「○」「●」「?」の印を付けた。今後の支援を加減する“通信簿”という。
一方、山口氏を支援した議員にも不安がくすぶる。自民党県連は今のところ、造反議員の処分は決定的分裂を招くとして「挙党一致」を優先させる方向だが、強硬に処分を求める意見もあり「党本部が黙っているだろうか」との声が広がっている。
=2015/01/12付 西日本新聞朝刊=