【動画】悪いわらし(子ども)はいねえがー=斎藤徹撮影
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 岩手県洋野町のJR種市駅前に11日、「なもみ」が登場した。「悪(わり)いわらし(子ども)はいねえがー」と歩き回り、子どもたちを捕まえては親の言うことをよく聞くよう戒めて回った。

 なもみは、三陸沿岸北部に伝わる小正月の伝統行事で、無病息災や子どもの健やかな成長を願い、約200年の歴史がある。秋田の「なまはげ」と同じく、山の神々の使いと言われている。この日は地元青年会が小正月気分を味わってもらおうと催した。

 大勢の家族連れでにぎわう駅前に登場した3体のなもみは、包丁や杖を持ち恐ろしい形相を見せた。おびえる子どもを親から引きはがし、ドスのきいた声で「テレビばっかり見てんなよ」「友だちとケンカすんなよ」などと諭した。捕まった子どもたちは涙や鼻水を流しながら、「いい子になります」「お手伝いもちゃんとします」などと答えていた。