記事詳細
安保理、パレスチナ決議案を30日にも採決へ 2国家共存へ解決要求
【ニューヨーク=黒沢潤】国連安全保障理事会の非常任理事国ヨルダンは29日、パレスチナとイスラエルの2国家共存につながる和平案を1年以内にまとめるよう求める決議案を提出した。早ければ30日にも採決が行われる。イスラエルの友好国で拒否権を持つ常任理事国・米国の対応が焦点となる。
決議案はヨルダンが提出した。イスラエルが1967年の第3次中東戦争で占領した全ての土地から2017年末までに撤退するよう求めている。また、首都を「東エルサレム」とし、パレスチナ難民やイスラエルに拘束されているパレスチナ人の取り扱い、水資源をめぐる双方の問題について、「公平な解決」を求めている。
パレスチナのマンスール国連大使は29日、採決が30日に行われることが「現実的だ」と述べた。ただ、31日に2年の任期を終えて退任するアルゼンチンなど非常任理事国の5カ国よりも、来月1日に新たに就任するスペインなど5カ国からの方がより多く賛成票を見込めるとして、ヨルダンなどが1月上旬に採決を要求する可能性もある。