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ロシアの反政権指導者に有罪 「政治的裁判だ」と反発 実刑判決の弟を“人質”に
【モスクワ=遠藤良介】ロシアの反政権派指導者で有力ブロガーのアレクセイ・ナワリヌイ氏(38)らが巨額詐取などの罪で訴追された事件で、モスクワの地区裁判所は30日、同氏を執行猶予付きの禁錮3年6月(求刑10年)とする有罪判決を下した。併せて訴追されていた弟のオレグ・ナワリヌイ氏(31)は同期間の実刑とされ、法廷内で拘束された。
公判では「被害企業」の関係者が相次いで損失の存在を否定するなどし、被告側は「政治的裁判だ」と反発していた。ナワリヌイ氏を執行猶予とすることで抗議行動を抑えつつ、弟を“人質”にするのが判決の狙いだと指摘されている。被告側は上訴する方針。
判決によると、ナワリヌイ氏らは知人の運輸会社に不当な額で業務を受注させ、発注した2社に3100万ルーブル(約6400万円)の損失を与えたとされる。