生活保護:重複受給被告に懲役3年 静岡地裁判決
毎日新聞 2014年12月16日 11時54分(最終更新 12月16日 13時06分)
生活保護費を複数の自治体から重複受給したとして、詐欺罪などに問われた住所不定、無職、春日野美保被告(48)に対し、静岡地裁は16日、懲役3年(求刑・懲役4年)を言い渡した。大村陽一裁判官は判決理由で「自治体間で受給情報が共有されていない盲点を突いた悪質な犯行。住居を転々とする中で順次詐取したもので、高度な計画性は認められない」と指摘した。
判決によると、春日野被告は東京都三鷹市で生活保護を受けながら、2012年12月〜今年1月、神奈川県の藤沢、相模原、川崎の3市から計約270万円の生活保護費をだまし取った。
春日野被告は今年1月、静岡市内の百貨店で衣類を盗んだ窃盗容疑で逮捕され、不正受給が発覚。東京都世田谷区など都内5自治体からも計約400万円を重複受給していた。【井上知大】