衆院選:食費1日800円程度…生活保護 なぜ切り下げ
毎日新聞 2014年12月05日 15時00分(最終更新 12月05日 15時38分)
生活保護の受給者は9月現在約216万人で、過去最低だった1995年の2.5倍に拡大している。国民の58人に1人が受給している計算で、生活保護費は年間約3.8兆円(このうち国費は約2.9兆円)に膨らんでいる。国は、保護費のうち生活扶助を2013年度から3年間で670億円(約6.5%)削減する方針で、家賃の実費を支給する「住宅扶助」などの見直しも進めている。
一方、円安による輸入価格の上昇などで、物価は昨年6月以降、上がり続けている。総務省が発表した今年10月の全国消費者物価指数では、昨年10月に比べて食料費が3.8%、光熱水費が4.8%上がった。
生活保護問題対策全国会議事務局長の小久保哲郎弁護士は「国は生活保護を切り崩し、医療や年金など社会保障制度見直しの突破口にしようとしている」と指摘する。【服部陽】