<セウォル号>虚偽インタビューの女性被告に無罪判決

<セウォル号>虚偽インタビューの女性被告に無罪判決

2015年01月11日10時48分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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MBNで放映された女性の虚偽インタビュー。
  セウォル号沈没事故当時、「海洋警察が民間ダイバーの救助を妨げている」としてメディアとのインタビューに登場したホン・ガへ被告に無罪が宣告された。

  光州(クァンジュ)地裁木浦(モクポ)支部は9日の宣告公判で、セウォル号事故後に海洋警察の救助活動に対する虚偽のインタビューで海洋警察の名誉を傷つけた容疑(情報通信網法上名誉毀損、出版物による名誉毀損など)で起訴されたホン被告に対し無罪を宣告した。

  チャン・ジョンファン判事は、「ホン被告のカカオストーリーの内容と放送インタビューは救助作業に積極的に臨まなければならないという趣旨であり、救助作業の実体的姿を知らせようとしたものとみられる。虚偽の事実とは認めがたく、海洋警察の名誉を傷つけたとみるのも難しい」と指摘した。

  また、「被告人が彭木(パンモク)港の現場で救助作業への投入が制限されている状況を確認しこれを知らせたことは官民合同の救助作業が円滑に行われるようにするための行動。主要な動機ないし目的は公共の利益のためだと言える」と付け加えた。

  チャン判事は罪刑法定主義の原則上、テレビインタビューでは出版物による名誉毀損罪は成立しないと判断した。

  国家機関に対し疑惑を提起した過程での名誉毀損は公益のためのものの場合には表現の自由を広く保障しなければならないという趣旨の判決と解釈される。

  だが、チャン判事は、「被告人の行動を正当化したり免罪符を与えるものではない。適切でない側面が多く、裁判過程で被告人の態度は危険だった」と指摘した。

  ホン被告はセウォル号事故直後の昨年4月18日、MBNとのインタビューで「海洋警察が民間ダイバーによる救助を妨げており、適当に時間を潰して行けと言った」「ダイバーが壁を隔てて生存者を確認し対話した」と主張した。

  だが、ホン被告が人命救助に必要な潜水士の資格を持っておらず、セウォル号事故海域で生存者と話を交わしたこともなかったという事実が確認され、ホン被告のインタビューを報道したMBNは公式に謝罪した。海洋警察は報道資料を出しホン被告の発言は事実でないと反論した。

  その後海洋警察庁は虚偽事実摘示による名誉毀損容疑でホン被告を告訴し、ホン被告は逮捕起訴された。しかしセウォル号被害家族の「ホン被告を処罰しないでほしい」という嘆願などが受け入れられ7月31日に保釈され、不拘束状態で裁判を受けてきた。

  結審公判で検察はホン被告に懲役1年6月を求刑した。
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