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Fantastic HD-Movie Systemデジタル・シネマカメラのつくり方──もっとクリエイティブな映像を撮りたい人へ

720pや1080pのHD(ハイデフィニション)動画が当たり前の時代になり、撮影機材の進化が著しい。なかでも注目は、レンズ、マイク、ファインダーを自分好みで組み合わせる“デジタル・シネマカメラ”。プロフェッショナルも御用達だ。

文: 榎本一生 写真: 山田隆史

Blackmagic Pocket Cinema Camera

これらを組み合わせると……

写真家・淺田創氏が仕事で使っている動画撮影機材一式がこちら。ボディはブラックマジックデザイン社の「Blackmagic Pocket Cinema Camera(¥106,800)。手持ちのレンズを使用するため、メタボーンズ社製のマウントアダプター(実勢価格 ¥80,000前後)を装着している。ファインダーはキノテクニックのLCDVFBM v2(実勢価格 ¥15,000前後)。マイクはシュアのVP83F(実勢価格 ¥40,000前後)。

ボディ、レンズ、マイク、ファインダーを組み合わせると右のような状態に。淺田氏は実際にこの機材でCFやPVの撮影をしている。ただしこれは一例に過ぎず、求める映像によって組み合わせは変わってくる。また「素晴らしい映像が撮れますが、手ブレを抑えるのに三脚か一脚が必須」とも。

 

美しい映像が手に入る

映像系クリエイターのあいだで話題沸騰中のデジタル・シネマカメラがある。それがブラックマジックデザイン社の「Blackmagic Pocket Cinema Camera」だ。見た目も大きさも潮流のミラーレス一眼カメラのようだが、あくまでも動画撮影専用のカメラである。

初めて実機を見たのは、本誌の取材撮影をお願いした写真家・淺田創氏が現場にもってきたとき。彼によると、これまで数百万円するような機材でしか撮れなかった美しい映像がこのカメラで撮れるという。

「一眼レフカメラの動画がJPEGと同等の階調しかないのに対して、このカメラはRAWで撮ることができる。どういうことかというと、映像の階調が非常に深く、撮影後にスチール写真をレタッチするのと同様の感覚で色調補正ができます。それを約10万円という低価格で実現したことこそ、このカメラの最大の魅力です」

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