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政府 新たな「宇宙基本計画」を決定1月9日 12時07分
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政府は宇宙開発戦略本部の会合を開き、「安全保障能力の強化」に向け、地上の位置情報を高い精度で測る「準天頂衛星」や軍事施設などの画像を収集する情報収集衛星を増やすことなどを盛り込んだ、新たな「宇宙基本計画」を決定しました。
それによりますと、「わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増し、安全保障上の宇宙の重要性が著しく増大している。宇宙開発利用を行うための産業基盤の回復・強化が喫緊の課題だ」などと指摘しています。
そのうえで「安全保障能力の強化」に向けて、地上の位置情報を高い精度で測る「準天頂衛星」を現在の1機から7機に増やすほか、現在4機運用している軍事施設などの画像を収集する情報収集衛星も数を増やすなどとしています。
また、宇宙に関係する産業への民間企業の新規参入を促進することや、民間需要の新規開拓などに官民一体で取り組み、宇宙産業全体の事業規模を今後10年間で合わせて5兆円にすることを目指すとしています。
会議の最後に、安倍総理大臣は「基本計画は、新たな安全保障政策を十分に踏まえた長期的かつ具体的なものであり、歴史的な転換点となるものだ。今後は計画に魂を入れて強力に実行できるかが問われる。関係省庁およびJAXA=宇宙航空研究開発機構は、計画をしっかりと実現していただきたい」と述べました。