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 古都のまち並みを背景に、和装で写真を撮る外国人カップルが増えている。中国や台湾などのアジア圏では、結婚を記念して旅先で写真を撮ったり、その写真を式などで披露したりする「フォトウェディング」が人気。府や京都市も観光客誘致につながるとして、力を入れ始めた。

 東山区の祇園かいわいであでやかな色打ち掛けと紋付きはかまをまとい、幸せそうな表情で写真を撮影する2人。「長年の夢がかない、幸せな時間だ」。香港から来た会社員アレックス・チャンさん(49)は満足そうにほほ笑む。

 チャンさん夫婦は20年前に香港で挙式。京都で結婚写真を撮りたいという夢があり、昨秋現地の旅行ガイドでウェディング業界大手「ワタベウェディング」の広告を見つけ申し込んだ。

 同社の外国人向け和婚プランは、衣装、カメラマン、美容師、通訳、100カットの写真撮影などで20万円前後。メールで数回打ち合わせをし、衣装はインターネット上の写真で事前に見ることができる。

 アレックスさんは「京都は伝統的な建物や文化があり、外国人にとってもユニークで魅力的なまち。着物の着方やスケジュール、言語の違いなど不安もあったが、親切で時間通りの進行に感激した」と話す。今年も3月下旬から4月の桜のシーズンに香港と台湾から8組の予約が入っている。担当者は「昨年同時期は2組。約1年前に英語サイトを設けてから問い合わせが多くなった」と話す。