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 九州電力は10月に運転開始から40年を迎える玄海原発1号機(佐賀県)を廃炉にする方針を固めた。同じように廃炉か運転延長かの判断を迫られている老朽原発計6基を抱える関西、中国、日本原子力発電(原電)の電力3社も、関電高浜原発1、2号機(福井県)を除く4基について、廃炉にする方向で地元自治体との調整に入る。各社とも年度内に正式決定する見通し。

 東京電力福島第一原発の事故を受け、政府は原発の寿命を運転開始から原則40年と法律で定め、最大20年の延長を認めることにした。来年7月時点で40年を超える原発計7基は、今年7月が延長申請の期限で、廃炉にするか運転延長するかの判断を迫られていた。

 九電は、玄海1号機は出力が比較的小さいうえ、運転の延長には追加の安全対策に1千億円単位の費用が必要となるため、廃炉にした方がよいと判断した。今後、玄海原発がある佐賀県や同県玄海町との協議に入り、年度内に取締役会で正式に決める見通しだ。