2015-01-07 17:03:50
Ingressで地元の史跡にスポットライト
テーマ:ブログ
横須賀市は12月18日、Googleのスマートフォン向け位置情報ゲーム「Ingress」を活用した集客促進事業をスタートすると発表しました。自治体がIngressを観光に活用する取り組みは、岩手県に次いで2例目となります(市町村では初)。
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市はこれに合わせて特設サイトを開設↓
STRATEGY BASE FOR INGRESS IN YOKOSUKA
Ingressは、世界で800万以上ダウンロードされている“リアル陣取りゲーム”で、エージェントと呼ばれるプレーヤーは現実世界に設定されたポータルをハック(チェックイン)し、自陣のエリア拡大を目指すというものです。簡単に言うと最初に緑チームか青チームかを選んで、街を動き回りながら陣取りを行います。実際にそこの場所にいかないと影響を及ぼせないため、外に出て移動することが必要となります。それが市街からの観光客を呼び寄せる鍵となります。
上の画面で、エネルギーが噴き出しているようなところがポータルと呼ばれる地点です。
ゲームの内容は次のように説明されています。
“The world around you is not what it seems.” (あなたの周りの世界は見えているままとは限らない)
ingressはGoogleの社内スタートアップ「ナイアンティックラボ」が開発・運営する、スマートフォンに対応した、オンライン・位置情報ゲーム。
エキゾチック・マターをめぐる、壮大な物語 世界には、人間の心身に対して“啓発的な”効果を及ぼす謎の物質が存在していた。実験で偶然この物質を発見した研究者たちは、この物質を「エキゾチック・マター(XM)」と呼んだ。XMは秩序と知性を持つと考えられ、臨界量を超えるXMに被曝した者は「シェイパー」と呼ばれる存在の影響を受け彼らに侵略されるということが判明した。
ストーリーはストーリーとして、まずはやってみないとどんなものかわからない、ということで早速サインインしてみました。
近くに公園や神社などのポータルがあり、自分の円の中にポータルが入る範囲まで近づき、ハックするといろいろなアイテムがもらえるようです。ポータルとポータルをリンクすると高得点がもらえるようで、この得点でレベルが上がっていきます。
ポータルを申請することもできます。ポータルはお寺や神社、スーパーなどの店舗、史跡などの様々なランドマークが申請対象となっています。横須賀にはすでに1200以上のポータルがあると言われていますが、地元を歩いてみると、史跡のほとんどはまだポータルになっていません。そういったところをポータル申請していけば、普段普通に生活しているだけでは存在すら知らなかった史跡について知るいいきっかけになることが期待されます。
例えば地元鴨居の天皇行幸の碑。
太平洋戦争後引揚者のうち56万人が大挙した浦賀沖。鴨居には鴨居支援所が設立され、多くの引揚者が一時的に過ごした場所として知られています。昭和天皇はその鴨居支援所にお立ち寄りになられ、戦争従事者の労をねぎらったといいます。地元の人もなかなか知らないスポットですが、Ingressのポータルになっていれば、それをきっかけに一人でも多くの人が地元の歴史に目を向けるチャンスが大きくなります。(早速申請してみました)
馬堀海岸の直線道路、通称マボ直はポータルであふれています↓
スマートフォンを持っていればいつでもどこでも冒険感覚が楽しめるIngressですが、そのためにもまだポータルになっていない史跡やランドマークを申請すること自体が地元の歴史に目を向けるいいチャンスになると感じています。今後の展開に期待をしたいところです。
さて、本日「2.5Agency」という団体によるIngress説明会があるということで参加してきました。場所はNPO法人横須賀創造空間ヨコスカテラス。アットホームな雰囲気でとてもわかりやすい話をしていただきました。
2.5Agencyは横須賀鎮守府(仮)のメンバーが展開する団体で、今までに「軍艦メシ」、「大津の土から造った骨メニュー」、「空母信濃水上兵棋演習」などの独自の視点・手法でイベントを主催するほか、軍艦関連グッズの製作、販売なども手掛けている非常にフットワークの軽い団体。
まずはIngressについて横須賀市の職員がその内容と今回の事業を行うに至った経緯を説明。IngressがGoogleが開発したスマートフォン向けの仮想現実オンラインゲームで、2013年12月からアンドロイド版の正式運用開始したなどの基本的な情報から、職員の方がIngressで集客してみようと着想し、市長記者会見に至るまでの話を興味深く聞かせていただきました。
記者会見以来、今までに見たことのないエージェントがポータルを占拠していたり、リアルキャプチャー(実際に街中でIngressをやっているエージェントに話しかけること)して調査したところ、いろいろな都市からエージェントが訪れていることがわかり、効果は現れているようです。
上記の特設サイトではIngressをベータ版から楽しんでいるエージェントに監修してもらった本格的なサイトで、猿島に渡れる猿島航路が半額になる割引「Ingress割」(平成27年2月28日まで)は自治体としては初めての取り組みだそうです。猿島航路を運営するトライアングル社によると、冬季の来島者の10%がIngress目的で渡航しているとのことで、目に見える効果が現れているようです。サイトではかなり詳しい観光ルートを紹介しており、15分から30分程度で完遂できるミッションもあるようです。日本は世界でも3番目のユーザー数を誇っているとの情報もあり、今後そうしたエージェントがたくさん横須賀に来てくれることを期待できそうです。
2.5Agencyによると、今後横須賀エージェントサポートショップミッションとして、Ingressを使った集客に協力してくれる店舗を応援する動きをしていくそうです。すでにカレー本舗ではIngressをやっているエージェントに対してはカレー一皿につきコロッケ1つをサービスする「コロッケシールド」サービス、よこすかポートマーケットでは青と緑の特別ジェラートなど、Ingressエージェント向けサービスを提供する店舗もあります。
これは飲食業としてのほんの一例ですが、他の業種の店舗でも応用が利く例として、スマートフォンの電池が切れた頃に近くに充電スポットがあればいいな、とか、歩き疲れた頃にマッサージスポットがあればいいな、とかいうエージェントの希望に沿った形のサービスを展開する店舗を応援していくこともできる旨の話もあり、工夫次第でいろいろなことができそうだなという気持ちを持ちました。
座学のあとは外に出てフィールドワーク。
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