連休明けの13日。栩内被告に審判が下る

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 「CHAGE and ASKA」のASKA(本名・宮崎重明、56)=執行猶予付き有罪判決が確定=の愛人で、覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われた栩内(とちない)香澄美被告(37)の判決公判が13日午後、東京地裁で開かれる。昨年7月の初公判から半年間続いた異例の長期裁判では、毛髪の再々鑑定が却下されるなど栩内被告に不利な展開が目立った。前代未聞のシャブSEX裁判は、司法界も注目の判断になりそうだ。

 昨年7月22日の初公判から、これまでに計7回の公判が開かれた。10月2日、21日に行われた被告人質問では、ASKAとの6年間に及ぶ親密関係を暴露。逮捕当日の5月17日の午前4時ごろから6時ごろまでASKAと性交渉していたと赤裸々に語り、「精液が尿に混じって覚醒剤反応が出た」などと主張した。

 しかし、11月25日の第5回公判で、鈴木巧裁判官が、栩内被告側が求めていた3回目の毛髪鑑定の請求を却下。窮地に追い込まれた栩内被告側は12月17日の最終弁論で「幼少期に母親を失うなど、恵まれた環境ではなかった」などと突如生い立ち話を披露し、お涙頂戴作戦にも打って出た。

 一貫して「覚醒剤を使用したことはない」と主張してきた栩内被告だが、科学鑑定という大きな壁が立ちはだかる。

 元東京地検公安部長で弁護士の若狭勝氏は、「おそらく有罪だろう。1回目の毛髪鑑定で陽性が出たことが検察側の立証の支えになっている。それに対して、弁護側の反証は十分ではない。警視庁の科学捜査研究所の検査員が、尿に精液が混じって陽性反応が出た可能性を『ない』と証言したことも大きい」と語り、「仮に無罪が出るとなると、過去の男女が関係した覚醒剤事件の捜査をすべて見直さないといけなくなるほど影響力は大きい」と指摘する。

 栩内被告の無罪主張の意志は強いとみられ、仮に有罪となった場合には控訴する可能性もある。

 「控訴審は1審の判断がどうだったのかを事後的にみるところで、おそらく1回で結審するだろう。夏前には控訴審での判決もでるのではないか」(若狭氏)

 栩内被告の裁判が長引けば、ASKAの活動などへの影響も必至。芸能界を震かんさせた事件はいつ終わるのか。