米雇用統計後にドル下落、米国債は上昇-予想外の時給減少で
(ブルームバーグ):12月の米雇用統計が発表された後の金融市場では米国債 相場が上昇した一方で、ドルが下落。雇用者数の伸びは予想を上回ったが時給が減少したため、景気が力強さを増しながらも低金利は維持されるとの見方が強まった。米株式相場と原油は下げた。
ニューヨーク時間午前9時37分現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2%。S&P500種株価指数は0.1%下落、ストックス欧州600指数は0.3%下げた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%下落。ロンドンの北海ブレント原油は続落し、週間での値下がり率は10%に達した。
12月の雇用者数の伸びは予想を上回り、失業率は5.6%に低下。米労働市場にとって2014年は1999年以降で最高の年となった。一方で、時給が前月比で予想外に減少し、明るいニュース一色というわけではなかった。
チャールズ・シュワブのトレーディング・デリバティブ担当マネジングディレクター、ランディ・フレデリック氏は電話取材に対し、「少しだけ残念だ」と指摘。「来週出てくる他のインフレ統計もこれと整合性のある内容かもしれない。インフレは安定しており、悪くても緩やかな低下傾向にあるという状況だ」と述べた。
原題:Dollar Falls, Treasuries Gain as Wage Growth Slips; Stocks Drop(抜粋)
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更新日時: 2015/01/10 00:45 JST