教科書:「慰安婦」削除は日本政府と極右勢力の合作

「国の問題ではなく個人の問題」
極右系メディアが修正要求

 教科書会社「数研出版」(東京都)が突然、日本軍が強制連行した従軍慰安婦に関連する記述を削除したのは、日本政府と極右勢力による圧力のせいだ。日本政府は昨年1月に教科書検定基準を改正、領土や歴史問題を扱う際に「政府の統一見解」に従うことを義務付けた。「済州島で慰安婦を強制連行した」という吉田清治氏の証言に関する記事を、朝日新聞が「証拠がない」という理由で削除するや、産経新聞など極右傾向のあるメディアは教科書の関連記述について取り上げ、出版社に修正を要求した。

 数研出版は、従軍慰安婦だけでなく強制連行まで削除した。現行の教科書には「『従軍慰安婦』問題、韓国・朝鮮籍の元軍人・軍属への補償問題、強制連行・強制労働への補償問題など、日本には第二次世界大戦の未解決の問題がある」と記述されていた。ところが、新しい教科書には「日本から被害を受けた個人が、個人への補償は未解決だとして、謝罪を要求したり補償を求める裁判を起こしたりした」に変更した。従軍慰安婦の強制性を否定し、元慰安婦・強制連行された人に対する法的賠償問題は1965年の韓日協定(日本側呼称:日韓請求権協定)で完全に解決しているという日本政府の見解をそのまま記述したものだ。

 昨年の時点で高校の公民教科書15種のうち13種に慰安婦に関する内容が含まれているが、ほかの出版社も数研出版のケースに倣う見通しだ。山川出版社なども慰安婦に関する表現や記述を変えることを検討していると産経新聞は報じている。

 今後は日本政府の検定を通じ、従軍慰安婦や強制連行はもちろん、独島(日本名:竹島)に関する記述も日本政府の見解がそのまま反映される見通しだ。これまでの中学校教科書では半数程度が「竹島は日本固有の領土」と記述しているが、今後は「韓国が竹島を違法占拠している」などのように変更する可能性がある。日本政府は今年3月には中学校教科書、来年3月には高校教科書の検定を実施する予定だ。

東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員
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