敷地内で分別したかやくなどをコンテナに移す作業員(群馬県伊勢崎市で)

写真拡大

 食品への異物混入が相次いで明らかになる中、人気の即席麺「ペヤング」に虫が混入していた問題で、製造元の「まるか食品」(群馬県)が全商品の自主回収を始めてから11日で1か月。

 従業員らは今も、回収された膨大な商品の廃棄作業に追われている。同社は来年度から生産を再開したい考えだが、失われた信頼を取り戻すのは容易ではない。

 1月7日、群馬県伊勢崎市。まるか食品本社の工場で、従業員らが黙々と段ボールから容器を取り出し、麺とかやくを分別して廃棄していた。ある社員は「本当なら、お客様に食べていただいていたはずなのに……」と声を詰まらせた。

 問題発覚は昨年12月2日。ペヤングを購入した大学生が「虫が混入していた」としてツイッターに画像を掲載した。画像は瞬く間にネット上に拡散。翌日には保健所の立ち入り調査を受け、全商品の自主回収と生産中止に追い込まれた。これまでに約1万6000件の回収依頼があり、廃棄商品は数十万個に上るという。