日本マクドナルド 先月の売り上げ大幅減1月9日 18時58分
日本マクドナルドの去年12月の売り上げは、中国の食品加工会社の使用期限切れ食材の問題の影響が長引いていることなどから前の年の同じ月より21%余り減少し、6か月連続で2桁のマイナスとなりました。
今月に入ってからも商品に異物が混入するケースが相次いで指摘されていて、売り上げの落ち込みは続きそうです。
「日本マクドナルドホールディングス」が9日発表した販売実績の速報によりますと、去年12月の売り上げは前の年の同じ月より21.2%減少しました。
去年7月以降、6か月連続で2桁のマイナスとなり、マイナス幅は前の月よりも大幅に拡大しました。
これは、中国の食品加工会社が使用期限切れの食材を出荷していたとされる問題が去年7月に表面化し、その影響で客離れが続いているうえに、先月はアメリカの港湾施設の労使交渉が長引いたことでポテトの材料となるじゃがいもの輸入が滞り、大きいサイズのポテトの販売を休止したことが主な要因となっています。
日本マクドナルドを巡っては、今月に入ってからチキンナゲットにビニール状の異物が入っていたことが明らかになるなど、各地で異物が混入していたケースが相次いで指摘されています。
会社は「年明けも来店客数が減少している」と話していて、売り上げの落ち込みは続きそうです。
異物の混入相次ぐ
ことしに入って、日本マクドナルドでは、商品に異物が混入していたケースが相次いで明らかになっています。
青森県三沢市ではチキンナゲットにビニール状の異物が混入し、福島県郡山市ではデザートにプラスチックのかけらが混じって食べた子どもがけがをしました。
また、東京・江東区ではチキンナゲットにビニール状の異物が、大阪府河内長野市ではフライドポテトに人の歯が混入していたという苦情が寄せられました。
そして新たに、京都府宮津市ではホットケーキにネックレスの留め金のようなものが、沖縄県では那覇市と北谷町で商品にプラスチックのかけらや発泡スチロールが混入していたとそれぞれ指摘されていたことが明らかになりました。
さらに、千葉県船橋市でもハンバーガーに虫が混入していたということです。
このほか、埼玉県川口市と北海道の釧路市でも異物が混入したという苦情が寄せられるなど、ことし明らかになった異物の混入は少なくとも10件以上に上っています。
日本マクドナルドは、これらのケースについて、商品の品質そのものの問題ではないなどとしてみずからは公表していませんでした。
しかし、いずれも食べ物の中に異物をみつけた客がインターネット上に画像を投稿するなど、消費者側からの発信によって情報が広がり、情報を見た消費者から多くの問い合わせや苦情が会社に寄せられました。
会社側の説明は後手に回ることになり、安全・安心が欠かせない企業の危機管理に課題を投げかける形となっています。