(cache) 富士そば「不思議な天ぷら」消える ファンが名残惜しむその味とは | もぐもぐニュース
  • 食べてみた
  • 富士そば「不思議な天ぷら」消える ファンが名残惜しむその味とは

    関東ローカルの立ち食いそばでは最大人気の富士そば。

    関東ローカルの立ち食いそばでは最大人気の富士そば。


    富士そばの天ぷらが昨年末に大きく変化し、ファンたちの間に論争を呼んでいるのをご存知だろうか。

    関東の人気立ち食いそばチェーンであるこの店で天ぷらといえば、かき揚げなのだが、ファンの間では「不思議な天ぷら」として長年親しまれてきた。それが消えてしまったのだ!

    ■不思議な天ぷらってなんだ?

    なぜ不思議なのか、それはその独自の食感にある。一般的なかき揚げは、野菜のカットされたものが、小枝のように重なったビジュアルであり、さっくりとした食感が持ち味。

    だが、富士そばのそれは、黄色いさつま揚げのようなぼってりとしたもので、実際に食べてみても、粉っぽさがたった味がするものだった。どちらかというと、お好み焼きとかチヂミに近い食べ物であった。

    そんな唯一無二の天ぷら(かき揚げ)が長年、多くのファンに「あそこのは不思議だよね…」「どう言っていいのかわからないよね」などと評価されてきたのだ。

    ※これが生まれ変わった富士そばの天ぷら(そば)。

    ※これが生まれ変わった富士そばの天ぷら(そば)。


    ■富士そばに天ぷら革命到来

    しかし、昨年末に富士そばではフライヤーまで変えるなど大きな変更を行った。「天ぷらが美味しくなりました」と銘打ち、あの天ぷらは「不思議に美味い」から「ふつうに美味い」に変わったのだ!

    「最近富士そばで一杯やる富士飲みがプチブレイク。ですが、天ぷらをつまみにするには、従来の不思議なやつでは、もってりとしてイマイチという声も多かった。そんな客が多かったからなのでは」(30年来の富士そばファン)

    たしかに、従来の不思議なブツは、そばやうどんの上にトッピングした時に、極限まで汁を吸い込むこんでふやけと時に真価を発揮していた。噛みしめると、ダシがプシャーと飛び出る感じが、ある酒のカタルシスを出していたのは間違いない。

    ■新しい天ぷらはもちろん美味い

    現在刷新された天ぷらは、たしかにビールのあてにするのにはいい感じ。またそばやうどんに載せても当然美味しい。

    だが、あの唯一無二の「不思議な」としか言えない天ぷらが食べられくなったのは、たしかにさみしいかぎりだ。まあ筆者的には、新しくなった方の天ぷらを押しておく次第! 不思議よりも普通に美味い方がいいじゃん!

    文/鷹村優