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【朝鮮半島ウオッチ】
“ゴールデンタイム”に入った「朴槿恵」「金正恩」 南北首脳会談の可能性は?
金正恩氏の前向き姿勢についての韓国の分析は、「執権4年目に入ったが外交では孤立し経済難はますます深刻になっている。中朝関係も悪く、ロシアへ接近してもロシアに経済的余裕はない。難局を打開するための対南接近だろう」との見方が多い。ただ求心力回復を狙う朴槿恵政権にとっては格好のテーマだけに、「分断70年での南北関係大変革は最適、まさにゴールデンタイム」(韓国紙「中央日報」)などと韓国メディアも前のめりに報じている。
金正恩氏4年目の正念場だが難題山積…
金正恩氏は今年、国際舞台にデビューできるのか。父、金正日氏死去から3年の喪が明け、北朝鮮最高責任者としての存在感が示せるかどうかの正念場だ。
金正恩氏の「新年の辞」の翌2日、オバマ米大統領が北朝鮮政府と朝鮮労働党に対する経済制裁の大統領令に署名した。ソニー・ピクチャーズエンターテイメントへのサイバー攻撃の報復で、これにより米政府は北朝鮮のいかなる団体、個人にも制裁をかけることが可能となった。
北朝鮮は昨年来、中国との関係も冷え切ったままで米中両国と事実上の敵対関係である。というわけで、金正恩氏の首脳会談の相手は、要人を度々派遣して接近中のロシア・プーチン大統領か、先方も乗り気の韓国・朴槿恵大統領ということになりそうだ。
しかし、現実の南北関係には懸案が山積だ。