維新の党:民主党の細野氏「東西分裂」発言が波紋
毎日新聞 2015年01月09日 19時52分(最終更新 01月09日 21時10分)
民主党の細野豪志元幹事長が、8日の党代表選討論会で、維新の党の「東西分裂」について発言したことに、維新内で波紋が広がっている。維新内に、民主と対立する関西勢の橋下徹最高顧問(大阪市長)らと分裂した上での合流を模索する動きがあったことを明らかにしたためで、代表選の争点となっている野党再編を巡る細野氏と岡田克也代表代行の論争が、場外に飛び火した形だ。
細野氏は8日の討論会で、昨年の衆院解散前に維新などとの「合流」を岡田氏に提案した背景を「維新側から一つのサインとして『関西を切り離すことも考える』という話が来た」と説明。後で「会話の中であり、維新側から一方的に出たのではない」と釈明した。
発言を受け、維新の大阪側幹部は「東京側の動きは想定内だ」と、国会議員団への不信感をあらわにした。松井一郎顧問(大阪府知事)は8日、大阪市で「東京の国会議員団役員はあり得ないと言っており、どちらかがウソをついている」と不快感を示した。維新内の東西対立につながりかねず、東京側の維新国会議員は「非公開の場の他党の話を表で言うのが一番問題だ」と細野氏を批判した。
民主党内でも余波が広がる。細野氏を支持する松本剛明元外相は9日、岡田氏の発言について「技術的には新党が必要となる衆院選比例代表の統一名簿を求めた。政党同士の合流ではない」と指摘した。松本氏は長島昭久元副防衛相らと共に、細野氏と岡田氏の会談に同席した。【福岡静哉、熊谷豪】