成瀬が神宮初訪問　「人間関係しっかりしたい」

　ロッテからフリーエージェント（ＦＡ）権を行使して、ヤクルトに移籍した成瀬善久投手（２９）が８日、初めて神宮クラブハウスを訪れ、室内練習場などで自主トレを行った。「どこから入ればいいのかも分からなかったり、アウェー感があって戸惑いもあるけど、石川さんが一緒にやろうと言ってくれた。今日のテーマはコミュニケーション。トレーニングより人間関係をしっかりしたい」と、新天地にとけ込むのに必死だ。

　この日、最も多く出たキーワードが「人間関係」。契約メーカーやトレーニングジムが同じという縁があって２、３年前から話をしていたという石川が「まだ猫をかぶっているみたい。キャンプ中には投手会食事会もあるけど、行く前に（一緒に食事）でも」と、チームとの橋渡し役を買って出ている。成瀬も「もともと人見知りで、話し掛けられれば話すけど、あまりガツガツ行って『あの人なんなの？』となっても…。今はどう接していくか分からない。石川さんの存在に期待している」と、頼りにしているようだ。

　だが、ともに開幕投手候補に名乗りを挙げているエース格。「勝負事は別。あえてそういう話はしないし、チャンスはつかみに行かないと」と成瀬。恩は恩、勝負は勝負と、プロとして正々堂々エースの座を狙いに行く。　（竹村和佳子）