ジュリー“渋公”に別れ!22曲を熱唱
歌手の沢田研二(66)が8日、東京・渋谷公会堂で正月コンサート「昭和90年のVOICE∞」(大阪など20日まで6公演)をスタートさせた。1981年から同所で毎年のように行ってきた恒例イベントだが、同所は老朽化を理由に今秋に建て替え工事に入るため、現在の“渋公”では今年が最後となる。ジュリーは感謝の気持ちを表すかのようにノリノリで22曲を熱唱した。
現在の渋公では最後となる恒例ライブに、ジュリーもファンもハイテンションだった。
会場は年齢層高めの女性を中心に2000人の熱気でムンムン。冒頭の「LOVE(抱きしめたい)」で、えんじ色のジャケット姿の沢田がポケットに手を突っ込んだまま低音を響かせると、ファンは双眼鏡を手に往年のアイドルを追った。
この日は「希望」「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」など22曲を披露。あいさつで「この1年が皆様にとって心の平和がたくさんたくさん広がることを希望します」と両手を振ると、観客席も総立ちの拍手でこたえた。
音響の良さで知られる渋谷公会堂。多くのアーティストが愛用し、音楽の歴史の一端を担ってきた。87年には「BOOWY」のコンサートで氷室京介(54)が解散宣言。チケットを持っていないファンが詰めかけ、パニックになった。ジュリーも81年以降、1回を除いて毎年、正月コンサートを開催。今回で34回目を迎えた。だが、隣接する渋谷区役所の建物老朽化と耐震性の問題もあり、13年9月に同区議会が建て替えを決定。今秋から工事に入り、18年に再オープンする。
この日は「渋公」に触れることはなかったが、関係者によると、来年以降も場所を変えて正月コンサートは続く。最後「今年は不言実行の一年にします」と宣言。同所に感謝するかのように満員のファンと大音量の三本締めでライブを締めた。