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Exchange で アドレス一覧 を変更した際に Outlook へ即時反映されないということがあります。

これは Outlook をキャッシュモードで利用しているために、即時反映がされないというものです。

 


即時反映されない理由

キャッシュ モードで使用している Outlook は、グローバル アドレス一覧(GAL)の参照には、既定でローカルにダウンロードしたオフライン アドレス帳(OAB)が利用されます。

Outlook の OAB にダウンロードされるデータは、既定で 1 日 1 回、朝 5 時にオフライン アドレス帳の生成サーバーで生成されます。

そのため、新規、または、フィルターにより変更が加えられたユーザーやグループの情報は、翌朝 5 時にならないと OAB に登録されません。

また、Outlook は OAB を前回ダウンロードした時間から 24 時間経過後に自動で再ダウンロードします。

 

Exchange Server 環境では Outlook に対して OAB を配布する方法として、以下の 2 通りあります。

・メールボックス サーバーからパブリック フォルダーに公開する方法

・クライアント アクセス サーバーから Web 機能を利用する方法

 

OAB はメールボックス サーバー上で作成されるため、Web 機能を利用する場合、CAS サーバーは、既定で 480 分に 1 回作成された OAB を取り込みます。

以上の状況から、理論上、ユーザーや配布リストなどの変更が、Outlook キャッシュ モードのアドレス帳に反映するのは 最大 48 時間 + 8 時間後となる場合が考えられます。

 

 

Outlook のアドレス一覧へ変更を反映させる方法

手動で OAB を更新し、キャッシュ モードの Outlook で更新されたアドレス帳を表示する方法です。

 

1) OAB の更新

※既定では毎日 5:00 AM に自動更新が行われます。

1. Exchange 管理コンソールの左ペインから、[組織の構成] [メールボックス] を選択します。

2. 中央のペインにて [オフライン アドレス帳] タブを選択します。

3. [既定のオフライン アドレス帳] を右クリックし 「更新」 をクリックします。

    更新を行う確認のメッセージが表示されますので [はい] をクリックします。

 

2) メールボックス サーバーで更新された OAB ファイルを CAS サーバーへコピー

CAS サーバーは、メールボックス サーバーで生成される OAB が更新されているかを確認します。

具体的には、CAS サーバーの各 OAB 仮想ディレクトリでは、Microsoft Exchange ファイル配布サービスにより、定期的にメールボックス サーバーへポーリングが実行され OAB データの更新があるかどうかを確認後、更新された新しい OAB ファイルを CAS サーバーにコピーします。

 

最初のポーリングは、Microsoft Exchange ファイル配布サービスの開始時に実施され、その後、設定した間隔 (既定で8 時間毎) ごとに、更新した OAB をポーリング (チェック) します。

ポーリング間隔 (既定で480 分) は、Exchange 管理コンソール、または、管理シェルから指定することができます。

 

そのため、このサービスを再起動することで、CAS サーバー上の OAB を更新することができます。

また、以下のコマンドレットを実行することでも、CAS サーバーからメールボックス サーバーの OAB 更新を確認し、更新がある場合にコピーすることが可能です。


Update-FileDistributionService -Identity <OAB を持つメールボックス サーバー名> -Type “OAB”


 

3) Outlook からオフライン アドレス帳のダウンロード

1. Outlook を開き [ツール] [送受信] [アドレス帳のダウンロード] をクリックします。

2. 表示されるアドレス帳のダウンロードのダイアログにて [OK] をクリックします。

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