http://izoku-okayama.jp/jigyo_gohokoku/1183.pdf
26日の安倍首相による靖国参拝は内外に大きな波紋を巻き起こしました。遺族会の方々の多くが首相の参拝を望んでおられることから国内的にはやむを得なかったことかもしれません。
しかし大戦で甚大な被害を受けた隣国の方達にはやりきれないに思いがあるに違いありません。
ドイツはナチズムの総括をなし、過ちを明らかにし、謝罪に努め、その結果近隣諸国そして600万人以上がホロコ−ストによって虐殺されたイスラエルでさえもドイツを信頼するに至ったと言われます。
日本では当時の国体思想の根底にある霊的本質が戦後も継続されているために、相対視し、客観視することが難しく、いまだに歴史認識があいまいです。
先進世界では礼拝は創造霊である神にのみ捧げられますが、祖先崇拝の傾向がある我が国では死者を御霊とか英霊と呼んで、祈りの対象にさえします。
メモリアルやモニュメントは歴史的史実を記し、亡き人を追悼し、偲ぶものですが、日本語になると慰霊碑と呼ばれて、しばしば拝む対象(偶像)になる危険性を帯びます。
そのような宗教的文化のなかで首相の靖国参拝がなされたことが、諸外国に不安をもたらしております。戦争の犠牲になった日本人兵士と遺族の方々も共に考えてみなければならないことではないでしょうか。
マインドコントロ-ルからの解放は情報を開示し史実を明らかにすることが大事なそうです。特定秘密保護法と今回の靖国参拝がリンクされないよう願います。
賀川豊彦記念館での講演で瀬戸内海国際巡礼ル-トについて語らせていただきました。第二次大戦だけでも日本全国に130か所の捕虜収容所がありました。捕虜たちは地獄船といわれた貨物船で南方から搬送されてきました。生き延びて到着した3万6千人が各地で強制労働に従事し、3千五百余命が若くしてその地で死亡しました。http://www.powresearch.jp/jp/index.html
捕虜問題は原爆投下の引き金の一因でもあるとも言われます。岡山遺族会の訪問団同様に、世界的巡礼団を迎えて犠牲者たちを追悼することは真の和解と平和に貢献することになります。
いつの日か総理が、一国だけでなく、広く世界の犠牲者に思いをはせ、賀川豊彦が描いたような世界連邦的視野に立ったリ-ダ-となることを期待する者です。