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中国で「シェア低迷」に喘ぐ日本車・・・売れ行き低迷の原因を考察=中国メディア

サーチナ 1月9日(金)6時7分配信

 中国メディアの捜狐汽車は4日、かつて中国市場で高いシェアを獲得していた日本車が近年、シェア低迷に喘いでいるとし、「日本車の売れ行きが低迷している理由」について考察する記事を掲載した。

 記事は、トヨタが1964年9月に初めて中国にクラウンを輸出して以来、日本車が中国市場に進出してからすでに50年以上が経過していることを紹介し、日本と中国の地理的な近さのほか、需要の類似性などを背景に「日本車は中国市場で優位に立ってきた」と指摘。

 さらに、日本車は2005年ごろからコストパフォーマンスの高さや燃費の良さを武器に中国での販売台数を伸ばし始めたことを紹介、08年には乗用車市場における販売台数ベースで30.2%ものシェアを獲得したと伝えた。

 一方、08年をピークに日本車の中国市場での販売台数が減少を続けていることについて、「日中の民族的矛盾が原因」との見方が多いと指摘し、歴史問題や尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる対立や、中国人の反日感情の高まりによって日本車の売れ行きが落ち込んだとの見方を示した。

 続けて、捜狐汽車がこのほど実施した日本車に対するネットアンケートの結果として、ネットユーザーが主に「反日感情の高まり」、「日本車が安全性に劣るとの固定概念が定着した」、「競合他社に比べ、製品の競争力が劣る」の3点こそ「日本車の販売台数が落ち込んだ理由」であると考えていると伝えた。

 記事はまず、「反日感情の高まり」について、「日中民族間の矛盾の拡大が中国市場における販売台数減少を招いたことは否定のしようがな事実だ」とし、アンケートにおいて「愛国を理由に日本車の不買を支持するか?」との質問に55.67%のユーザーが「はい」と回答したことを紹介。

 続けて、「日本車が安全性に劣るとの固定概念が定着した」との説について、「その固定概念の真偽は別として、民族間の矛盾を理由に、周囲の中国人に日本車を購入させないために誰かがでっち上げたものが噂の出処ではないか」と指摘。さらに、日本車の安全性については、EUの自動車安全テスト基準などの結果を引用したうえで、「日本車の安全性は高い」と反論した。

 また記事は、アンケートで挙げられた「競合他社に比べ、製品の競争力が劣る」との指摘について、「日本車の燃費の良さは誰もが認める点」としながらもフォルクスワーゲンやシボレーといった自動車メーカーも燃費向上技術を開発し、市場に投入していることを挙げた。さらに、「もはや省エネや低燃費における各メーカーの差は小さい」とし、「日本車の低燃費という神話がいつまで続くかわからない」との見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) eddyleung/123RF.COM)

最終更新:1月9日(金)12時25分

サーチナ

 

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