仏週刊紙テロ:表現の自由守れ!漫画をツイッターに投稿
毎日新聞 2015年01月09日 11時07分(最終更新 01月09日 13時13分)
◇世界の風刺漫画家が銃撃非難、被害の仏漫画家へ連帯表明
仏週刊紙「シャルリーエブド」襲撃事件を受けて、世界の風刺漫画家が銃撃を非難し、「表現の自由」を守ろうと訴える漫画をツイッター上に相次いで投稿。被害に遭ったフランスの漫画家たちへの連帯を表明している。
オーストラリアの漫画家、デービッド・ポープさんは「今夜は眠れない。私の思いはフランスの漫画家と家族とともにある」との言葉とともに、黒ずくめの姿で銃を構える男と、ペンだけを握りしめて血を流して横たわる漫画家の絵を投稿した。「彼が先に描いたのだ」と銃撃を正当化する男のセリフが、ペンに銃で対抗する理不尽さを際立たせている。
インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ紙の著名漫画家、パトリック・シャパットさんは、事件で亡くなった漫画家の友人たちの名前とともに「ユーモアがなければ、私たちは死んだも同然だ」とつぶやく男性の姿を描いた。
オランダの漫画家ルベン・オッペンハイマーさんの絵では、2本の巨大な鉛筆に向かって飛行機が突っ込んでいる。今回の事件が、2001年にニューヨークの世界貿易センタービルなどで起きた米同時多発テロ事件同様の深刻なテロであることを示す意図があるようだ。日本を拠点に主に中国の社会問題などを風刺する王立銘さんも、巨大な鉛筆に向かって「兵器を見つけたぞ」と叫ぶ銃を持った男性を描き、風刺漫画の持つ力を表現した。【米村耕一】