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 オーストラリアのアボット首相は8日、フランスの週刊新聞社の襲撃事件について「残虐行為を非難する。表現の自由は、自由社会の基盤だ」とする声明を出した。また、ツイッターで「気に入らないなら読むな。意見が合わない人々を殺すな」とツイートし、強い怒りを示した。

 シドニーの中心部マーティンプレースでは先月、「イスラム国」の支持者とみられる男が立てこもり事件を起こした。アボット氏は8日、記者団に「パリの事件は、数週間前に我々がマーティンプレースで見たものと同種類だ」と指摘。声明で「豪州国内のテロ警戒レベルは、攻撃の可能性がある『高』のままだ」とし、国民に警戒を呼びかけた。

 豪州は米国主導の「イスラム国」との戦いに協力し、昨年からイラクで空爆を続けている。アボット氏は今月4日にイラクを電撃訪問し、アバディ首相と会談。イラク政府との協力関係をさらに強化していくと表明している。(シドニー=郷富佐子)