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名張毒ぶどう酒事件 再審認めず
1月9日 11時13分

名張毒ぶどう酒事件 再審認めず
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54年前、三重県名張市で、ぶどう酒に農薬が入れられ、女性5人が殺害された「名張毒ぶどう酒事件」で、名古屋高等裁判所は奥西勝死刑囚が求めていた再審=裁判のやり直しを認めない決定をしました。

昭和36年、三重県名張市の地区の懇親会で、ぶどう酒に農薬が入れられて女性5人が殺害された名張毒ぶどう酒事件では、この地区に住んでいた奥西勝死刑囚(88)が1審で無罪となったあと、死刑が確定し、再審=裁判のやり直しを求めています。
この事件では、犯行に使われた農薬と奥西死刑囚が持っていた農薬が同じものだったかどうかが争われ、おととし、弁護団が、農薬の成分を分析した専門家の意見書などをもとに8度目の申し立てを行いました。
去年5月、名古屋高等裁判所が再審を認めない決定をしたのに対し、弁護団が異議を申し立て、名古屋高裁の別の裁判官が審理してきました。
9日の決定で、名古屋高等裁判所の木口信之裁判長は「弁護団が提出した意見書などは、前回の再審請求で提出された証拠と実質的に同じで、独自の証拠価値を持つものではないと考えられる」として、弁護団の異議の申し立てを退け、再審を認めない決定をしました。
この事件では、7度目の再審請求で平成17年に再審が認められたあと、別の裁判官が取り消し、その後、さらに審理をやり直すという異例の経過をたどった末、おととし、最高裁判所が再審を認めないという判断を示していました。

「直ちに最高裁に特別抗告したい」

裁判所が再審を認めない決定をしたことについて、弁護団長の鈴木泉弁護士は「再審を認めてほしいという切なる願いを一顧だにしない許し難い決定だ。直ちに最高裁判所に特別抗告したい」と話しました。

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