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 埼玉県は7日、年末年始に県内4カ所でカラスの死骸が計111羽見つかったと発表した。いずれも外傷はなく、鳥インフルエンザの感染も確認されなかった。大半の死骸の胃に食べ物がなく、県は餓死や細菌性腸炎の可能性があるとみて原因を調べている。

 県によると、県南部の入間、狭山、所沢の3市にまたがる半径3キロの範囲の3カ所で、昨年12月30日~1月6日に計81羽の死骸が見つかった。いずれも近くに雑木林があり、カラスのねぐら近くとみられる。また、北に約40キロ離れた熊谷市の砂利採取場でも1月5~7日に計30羽の死骸が見つかった。

 これらの死骸から県が一定数を抽出して鳥インフルエンザの簡易検査をした結果、いずれも陰性だった。埼玉県内ではこれまで、カラスが1カ所で10羽以上死んでいた例はない。全国では秋田県で2011年2月、54羽が細菌性腸炎で死んだ例があるという。(池田拓哉)