競馬好きエコノミストの市場深読み劇場

ロシアリスクがわかる「3600の法則」とは?

2015年のリスクは欧州・ロシア・中国

「2年の冬ごもり」を宣言したロシアのプーチン大統領。熊を侮ってはいけない(写真:Abaca/アフロ)

新しい年の始まりである。年末年始は取り立てて大きなニュースもなく、年明け後の筆者の周囲では、「紅白は誰の歌がどうだった」みたいな暇ネタが飛び交っている。まことに長閑なる正月といえよう。

2015年、用心すべきは「地政学的リスク」

しかるに株式相場は、日経平均株価がいきなり1000円近く下げたりして、「未辛抱(ひつじしんぼう)」という相場格言がちらつき始めた。確かに石油価格の下落は日本経済にとっていいニュースだが、昨年夏まで1バレル100ドルを超えていたものが、いきなり50ドル割れでは極端過ぎる。

さらにギリシャは総選挙に突入し、「毎度おなじみ」のお騒がせモード。フランスの風刺週刊紙が、イスラム過激派に襲撃されたのも、なんとも嫌な事件である。

思うに2015年は、経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)はそれほど悪くないのだが、外的要因、もっと言ってしまうと地政学的リスクに用心しなければならない。シートベルトを締めながら、あらためて今年の外的リスクを点検してみよう。

こういうときに役に立つのが、毎年、ワシントンのコンサルティング会社「ユーラシアグループ」が年初に発表する『今年のトップ・リスク』だ。同社を率いる政治学者のイアン・ブレマー所長は、過去には「Gゼロ」などの国際的なBuzzword(流行語)を生みだしている。1月5日に発表された2015年版は、以下のようなラインナップだ 。熟読玩味しておきたいところである。

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