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印南敦史印南敦史  - ,,,  07:30 AM

「ギラギラの欲望」を肯定すれば、人生を楽しむためのビジョンが見えてくる

「ギラギラの欲望」を肯定すれば、人生を楽しむためのビジョンが見えてくる

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本気で変わりたい人の 行動イノベーション ─本当の欲望に素直になれば、やる気が目覚める─』(大平信孝著、秀和システム)は、アドラー心理学をベースとし、「行動できるようになる」ための方法を提案している書籍。キーワードは「欲望」です。


人は誰でも自分の本当の欲求に素直になれると、お腹の底からワクワクした気持ちが湧き出してきます。そして今まで頭で考えて無理やり行動していたのが嘘のように、人生を楽しみながら行動できるのです。これを私は「行動イノベーション」と名づけました。(「はじめに」より)


ということは、まず欲望の本質を突き詰めてみたほうがよさそうです。第2章「『欲望』からビジョンが生まれる」を見てみましょう。


「欲望」と「目標」は別物


「欲望」について考えるとき、意識すべきは「欲望」と「目標」は別物だということ。著者はそう主張しています。たとえば、目標を明確にしても行動できないのは、そこに「欲望」がないから。ならば逆から考えると、「自分が本当にやりたいことなら、いくらでもがんばれる、続けられる、成長できる」ということになるはず。

つまり、本当に行動したいなら、必要になってくるのは、感情と行動をつかさどる古い脳へのアプローチ。それは「欲望」という自分の情動を使えば、いつでも可能なこと。だからこそ、まずは「自分の『欲望』がなんなのか?」を知ることからはじめるべきだといいます。(50ページより)


「ビジョン」は「欲望」の先に


人が行動し、成果をあげる上でのカギは、「欲望」からつくられた「ビジョン」。「欲望」を洗いざらい挙げていき、それらをどんどんつないでいくと、ビジョンは自然にできあがっていくものだそうです。

著者はここで、「子どものころは誰もが『夢』という『ビジョン』を持っていた」と記しています。「サッカー選手になって、ワールドカップに出たい」「パティシエになって、おいしいケーキをつくりたい」などなど。大人になってビジョンが小さくなるのは、「うまくいかない理由」をすぐに見つけ出してしまうから。しかし、大切なのは、「欲望」からくる「素直なビジョン」をもう一度持つこと。(53ページより)


ギラギラの「欲望」はよき「ビジョン」へ


大人が「欲望」に向き合わなくなる理由のひとつは、その語感にドロドロ、ギラギラしたイメージがあるから。それでも自分の「欲望」を知り、否定せずに受け入れることが大切だそうです。なぜなら、「欲望」を追い求めていっても、ドロドロ、ギラギラな状態で終わることはないから。アドラーの教えの中に、その答えがあるといいます。


1.自分を受け入れていること
2.他者を信頼していること
3.他者に貢献していること
(60ページより)


これは、アドラーが挙げた「幸福の3条件」。人が幸福であるためには、これら3つのことが必要だというわけです。人間は、幸福を求める生きもの。すなわち幸福を求めて「欲望」をどんどん追求することは、この3条件を追求すること。


有名になりたい【欲望】

(Q:有名になってなにをしたい?)

有名になって人前でしゃべりたい

(Q:なにをしゃべりたい?)

みんなが喜んでくれることをしゃべりたい
【他者貢献のビジョン】
(61ページより)


このように、「欲望」を具体的にしていくと、その先に必ず「ビジョン」が見えてくるわけです。でも、出発点は「欲望」。だから出発でき、その半歩先に「よきビジョン」があるということ。そして多くの経営者やアーティストの例を引き合いに出すまでもなく、「よきビジョン」は人を行動へと導くといいます。さらには、それが実現へとつながっていくというわけです。(60ページより)


自分と仲よくなる


さて、ここで著者は「自分の『欲望』を知るには、『自分と仲よくなる感覚がとても大切』だと主張しています。当然ながらこれは、アドラー「幸福の3条件」中の「1.自分を受け入れていること」に関連したもの。

人は自分に「ダメ出し」をしがちですが、それでは「欲望」に向き合い、それを広げたり深めたりすることは困難。重要なのは「自分と仲よくする」という感覚で、そうするためにはコツがあるそうです。それは、「Yes,But(わかった。しかし...)」ではなく、「Yes,And(わかった。それで、さらに...)」で自分自身とコミュニケーションをとること。これを習慣づけると、イライラしがちだった気持ちも穏やかになり、自分にやさしくなれるといいます。(63ページより)


いま、何点?


「Yes,And」を具体的に行うために、著者がよく利用しているのが、3つの質問からなる「いま、何点?(スケーリング)」という手法だとか。


【質問1】あなたのいまの状態は、10点満点中何点ですか?からだの状態と心の状態について、フィーリングを重視して次の目盛りに○をつけてください。

からだの状態
10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

心の状態
10 9 8 7 6 5 4 3 2 1


【質問2】たとえば10点満点中3点だったとしたら、「7点足りない理由」についてではなく、「3点入った理由」だけに意識を向け、「なぜその点数になったのか」の理由を考えてみてください。

【質問3】その点数をあと1点上げるにはどうすればいいか、行動を書き出してみてください。
(70ページより)


なお、点数の高低を気にする必要はなし。高くても低くてもそれを受け入れ、1点アップするための方法を考えればいい。それが「Yes,And」の感覚だということ。(69ページより)

こうした考え方を軸として、次章以降では「1分でできる行動イノベーションの方法」も解説されています。興味のある方は、ぜひ手にとってみてください。

(印南敦史)

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