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 Windowsのカラーマネジメントはソフトウェア単位で行う必要があると前回話しました。では、どれが対応していてどれは未対応なのか見ていきましょう。

未対応ソフトウェア
 殆どのソフトはこれです。サードパーティーは言うに及ばず、OS標準のエクスプローラやWMP、壁紙(デスクトップ)なども対応していません。基本的にWindowsのソフトはカラーマネジメントに対応していないものだと思ってください。

WCS対応ソフトウェア
 なんちゃってカラーマネジメント対応とでも言うべきでしょうか。IE9やWindows フォト ビューアー、Officeファミリーや確かWindows版Safariもこれだった気がします。
 どう中途半端なのかというと、ソースのプロファイルは正しく読み込んでくれます。開いた画像がsRGBなのかAdobe RGBなのかちゃんと認識しているということです。ところが、それをディスプレイプロファイルに変換してくれれば完璧なのですが、WCS対応ソフトウェアは全てsRGBに変換してしまいます。なので、ディスプレイプロファイルがsRGBと完全一致しない限り無意味なシステムです。

カラーマネジメント対応ソフトウェア
 最後は正しい色を表示するソフトです。残念ながらこれが一番数的に少ないと思います。一般的にAdobeのCS群に代表されるプロユースのクリエイティブツールはこれです、というか対応していないと仕事になりません。

 さて、殆どのソフトはカラーマネジメントに対応していないことがわかったところで、日常的に使用頻度が高いであろうカラーマネジメント対応ソフトウェアを何点か紹介します。

Firefox
 恐らくWindowsで唯一ちゃんとカラーマネジメントに対応しているブラウザです。about:configでコンフィグを開くとカラーマネジメントに関するオプションを設定でき、バージョン11では項目が4つあります。
  • "gfx.color_management.display_profile"
  • 出力に使うディスプレイのプロファイルを指定できます。空欄にすることでFirefoxのいるディスプレイのプロファイルを自動的に読み込むので通常は空欄のままにします。
  • "gfx.color_management.enablev4"
  • ICCv4に対応させるかどうかです。デメリットはないのでtrueにします。
  • "gfx.color_management.mode"
  • カラーマネジメントの有効範囲を設定します。0=無効、1=有効、2=条件付き有効。2にするとプロファイルの埋め込まれた画像のみ色変換を行い、1だとプロファイルの埋め込まれていない画像はsRGBとして色変換を行います。"プロファイル無し = sRGB"は暗黙の了解なので1にします。
  • "gfx.color_management.rendering_intent"
  • レンダリングインテントを指定します。0=Perceptual(知覚的)、1=Relative Colorimetric(相対的)、2=Saturation(彩度)、3=Absolute Colorimetric(絶対的)。インテントについてはまた改めて説明しますが、通常は1にします。
 ただし、ブラウザの場合には一つ注意点があり、本体がカラーマネジメントに対応していてもプラグインが対応しているとは限らないということです。例えば、Flash PlayerはFirefoxで使っても色変換されません。

ifcms.spi
 Susieプラグインです。Susie準拠の画像ビューアをカラーマネジメント対応にしてくれます。全てのソフトで動作するわけではありませんが、とりあえず試してみる価値はあります。

Media Player Classic Home Cinema
 ブラウザ、静止画と来たら最後に動画です。筆者の知る中では唯一カラーマネジメントに対応したプレイヤーです。ただし、設定しないと有効になりません。
 オプションで出力を"EVR カスタムプレゼンタ"に指定します。その後ウィンドウを右クリック→レンダラ設定→カラーマネジメントから"有効"にチェックを入れます。最後に、入力タイプをHDTV、アンビエント ライトをガンマ2.2、色空間変換の方法を相対的、にそれぞれ設定します。
 本当はソースに合わせて細かく設定するべきなのですが、動画の色環境は現在混沌としていて判断に困るケース多数です。その中で最も汎用性が高く、なおかつ仮に間違っていても影響の少ない設定が上記となります。
Tags: cms
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