(cache) サーチナ|やっぱりやっているのか・・・中国・国家統計局「数字の偽造は統計分野における最大の腐敗、断固として処罰」  



やっぱりやっているのか・・・中国・国家統計局「数字の偽造は統計分野における最大の腐敗、断固として処罰」


 中国共産党中央起立検査委員会は公式サイトで7日、中国政府・国家統計局が最近開催した会議で、「統計における虚偽や偽造は統計分野における最大の偽造であり、断固として処罰する」と決定したと発表した。統計局として「厳しい決意」を示したことから、逆に統計上の偽造が存在することを認めたとも言える。  会議では、国家統計局の馬建堂局長が、習近平政権が進めている反腐敗闘争を、東経部門としても遂行せねばならないと強調。  さらに統計関係の仕事について会議は「統計における虚偽や偽造は統計分野における最大の偽造であり、断固として処罰する」との見解を示した。  中国では、各種の公式統計に「疑問」が持たれることが多い。例えば国内総生産(GDP)では、省ごとの発表の合計が全国の数値を1割程度も上回る状況が続いている。同現象では、「技術上の問題」もあるとされているが、主要な原因は「地方政府による数字の水増し」と見られている。  統計局は「統計における虚偽や偽造」に言及したことで、数字の偽造などの不正が存在することを、暗に認めたことになる。  馬局長は、党紀粛正について「断固として民主集中制を貫徹」とも述べた。「民主集中制」とは、各レベルの党内組織指導者は選挙によって選ぶ一方で、「党員個人は党の組織に服従。少数は多数に服従。下級組織は上級組織に服従」など、徹底した「トップダウン」を実行する方式だ。  中国共産党及び習近平総書記(国家主席)は2014年後半、「党内における分派活動は容認しない」などと表明した。「民主集中制」の強調からは、政府・統計部門にも「腐敗撲滅」に抵抗する「分派勢力」が存在する可能性を、感じ取ることができる。 ********** ◆解説◆  かつての「中国ウオッチャー」の間では「人民日報の読み方」などといったジョークがあり、しかも同「読み方」は実践されていた。たとえば人民日報が「発電所の建設が急ピッチ」などと伝えれば、「中国で電力不足が深刻」と理解する方法だった。  中国における報道や情報発信は相当に「透明化」されてきており、「人民日報の読み方」と呼ばれた“技術”も、かつてほどは使わなくてすむようになった。現在は、北朝鮮発の情報について、同様の「人民日報の読み方」が有効である場合が多い。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)