石川瀬里
2015年1月8日21時31分
1995年の地下鉄サリン事件に関与したとして、殺人罪などに問われたオウム真理教元信徒・高橋克也被告(56)の裁判が16日に始まるのを前に、東京地裁で8日、裁判員の選任手続きがあった。裁判員6人と補充裁判員6人が選ばれた。審理が長期となることから、候補者になったものの辞退する人が相次いだ。
高橋被告は地下鉄サリンなど計5事件で起訴されており、100日近くの審理が見込まれている。このため東京地裁は、裁判員の負担が大きく、辞退者も増えると想定。東京地裁では過去最多となる650人の候補者をくじで選んだが、辞退が相次ぎ、手続きに出席したのは86人だった。出席率は13%で、昨年の全国平均27%(最高裁調べ、10月末)を下回った。
裁判員に選ばれなかった東京都新宿区の会社員、高橋嘉さん(23)は「重大事件を起こした動機を被告に尋ねてみたかった。外れて残念」と語った。一方、1歳半の長女をベビーカーに乗せて来た目黒区の主婦(34)は選任を辞退した。「託児所が充実していればやってみたかった。ただ、裁判が長期間なので時間に余裕がないとできず、裁判員の年代や職業に偏りが出るのでは」と話した。(石川瀬里)
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朝日新聞社会部
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