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極悪不動産屋の「ひっかけ広告手法」を暴露します

極悪不動産屋の「ひっかけ広告手法」を暴露します

不動産には多数の「ひっかけ広告」が存在します。「あっ!この不動産安い!」とお客様に思わせて問い合わせを獲得するため、日夜悪い不動産屋はひっかけ広告を作るのです。真面目に不動産業をやっている人間から見ると「こんな物件載せるなよ・・・」というひっかけ広告がSUUMOやHOME’Sに大量に掲載されており、嫌気が刺す程です。

そんな悪質なひっかけ広告に騙されないように、今回はひっかけ広告手法を徹底暴露します。

1 前面道路が狭過ぎる

1前面道路

一つ目のひっかけ広告は前面道路が狭過ぎる物件です。前面道路が狭い一番のデメリットは「車が通らないこと」です。自動車が通る為には前面道路の広さは最低でも3m以上欲しいところです。

自動車を持っていない人でも、車が通らない物件を買うことはデメリット尽くしです。まず、救急車や消防車などが家の前まで来る事が出来ません。万が一火事になったら、消火活動にもの凄く手間取ることになります。

また前面道路が狭い物件は、家の建設・リフォーム・解体にも多額の費用がかかります。工事車両を家の前まで持ってくる事が出来ないため、材料は全て手運びになり人件費が膨れ上がります。工事の種類によってはそ、もそも対応出来ない場合もありますので要注意です。

道路ではなく通路のこともある

1−1通路

目の前の道路が狭い場合、実は道路ではなく「通路」だったというケースも多く見られます。道路と通路の違いは、道路としての基準を満たし、国が道路として認めているかどうかです。家を新しく建築する場合、道路に接していることが条件になります。家の目の前の道が「道路」ではなく「通路」の場合、そもそも家を建てる事が出来ません。

道路に2m接してない

2m接してない

また家を建てるための条件として、道路に「2m以上」接していることが条件になります。この規制を「接道義務(せつどうぎむ)」といいます。上の図のような形の土地だと、道路に1.5mしか接していませんので、家を建てる事が出来ません。ちなみに上の図は、実際に空き地として広告に出ていたものです。この土地を買っても建築基準法で家を建てる事は出来ませんから、物件としての価値はゼロです。不動産会社は顧客の無知につけ込んで、こういった物件で問い合わせを獲得しようとします。

車があるなら2.5mは道路に接している必要がある

建築基準法上は道路に2m接していればいいのですが、車を置く事を考えると2.5mは道路に接していないと車は入りません。また2.5m道路に接していても、自動車の大きさや道路自体の幅によって車庫入れが難しいことがありますので、現地をよく確認してください。

土地が小さ過ぎる

3小さ過ぎる

40平米未満の土地は住宅ローンが付きません。銀行が「担保価値無し」と判断するためです。50平米ですと、12.1坪という大きさですから、現金で買って家を建てるにしても、間取りがとんでもないことになります。

そんなことってあるの?住宅ローンを借りられない住宅に要注意!

間口が狭すぎる

 

4間口

土地が道路と接している長さを「間口」と言います。難しいテストのことを「間口が狭い」と言いますが、家の間口から来ている言葉です。土地の大きさが十分にあっても、間口が狭いと家が建ちません。少なくとも5mは間口が欲しいところです。

土地に高低差がある

5盛り上がっている

営業マンから案内される図面からでは分からないのが現地に行ってみたら土地に高低差があったという状況です。後ろが崖だったり、隣りの家と高低差があったり、道路から敷地が盛り上がっていたりします。土地に高低差があると、土地が崩れないための擁壁(ようへき)の工事や、地盤の工事で数百万〜数千万かかってしまいます。土地の値段だけでなく、実際の工事費用を含めると相場よりも超割高になってしまうのです。

近所にお墓・電波塔・火葬場がある

いわゆる「嫌悪施設」と呼ばれるお墓・電波塔・火葬場などの施設がある物件は値段が安くなります。

権利が借地権

土地には「所有権」と「借地権」の2種類があります。借地権の場合、土地の権利は地主のものとなり、その土地で生活する権利(借地権)を買う形になります。所有権の物件と比べ6〜7割の値段で買う事が出来ますが、毎月地代を支払い、家の建て替えや売買には地主の許可が必要になります。

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まとめ

不動産会社はあの手この手でお客様からの問い合わせを獲得しようとします。存在もしないのに、売りに出ているような不動産を「おとり物件」として広告に出すケースもあります。今回ご紹介したひっかけ広告も、不動産の価値をお客様に誤認させる悪質な広告の一つだと言えます。いまだにこういう広告を出す不動産会社が多いのは、大変残念なことです。

こういったひっかけ広告に騙されない為の一番の対策は「物件の住所を先に教えてもらう」ことです。住所を聞いた家でGoogleマップのストリートビューで現地を確認すれば、大体のひっかけ物件は見破ることが出来ます。もちろん、営業マンはあの手この手で住所を伝えないようにしてきます。

「この物件が極秘物件なので住所をお伝え出来ないんですよ・・・」
「売主様から住所をお伝えしないように言われてまして・・・」
「私が直接ご案内させて頂きますので・・・」

全部嘘です。単純に営業マンは個人情報をゲットして、自分のペースに引き込みたいだけなのです。営業マンがこういうことを言ってきたら

「自分で現地を見て、気に入ったら連絡します。住所を教えてもらえないのであれば、今後は住宅の紹介は結構です」

と言いましょう。もしそれでも住所を教えてこない営業マンであれば、どの道ひっかけ広告でお客様を騙そうとするロクな会社ではありませんので、他の会社に頼んだ方が懸命です。

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