2014/12/29 10:33
『ゲームは刺身のつま』ドワンゴ会長が語る「闘会議2015」の狙い ~川上量生氏インタビュー #1/3
ドワンゴ初の試みとなる、ゲーム実況・ゲーム大会の祭典「闘会議2015」が2015年1月31日、2月1日に開催される。
最新のゲームだけでなく、ファミコンやボードゲームなど古今東西のゲームを楽しむことができるのが闘会議の特徴だ。
ROISSY(ロワシー)で活動するクリエイター、及川紀子(おいかわ のりこ)が川上量生(かわかみ のぶお)氏に「闘会議2015」の狙いを尋ねた。
インタビューアーの及川(左)と川上氏(右)
■真にユーザーが主体となるゲームイベント
-- 「闘会議2015」を企画した経緯を教えてください。
川上: 昨今はゲームの販促を目的としたイベントが数多開催されています。そこで扱われるものは最新のゲームだけであって、新しいものを取りいれることができないユーザーが出てきてしまうことがずっと気になっていました。
川上: 僕は昔からゲームを友達とやるのが好きでした。ポケモンなど流行したゲームには、友達と一緒にやる要素があることに気付きます。ゲームはみんなで集まってやるから楽しい。もっと多くの人がゲームを楽しむことができるイベントができないか。そうした思いから、ファミコンなどの昔のゲームや、アナログで楽しむことができるゲームを用意した「みんなが楽しめる」イベントを企画するに至りました。真にユーザーが主体となるゲームイベント、それが「闘会議2015」です。
川上: 任天堂の岩田社長もこの企画の趣旨に賛同してくださいました。どうせなら任天堂で一番古いゲームも出してください!ということまで言って頂いて、闘会議2015は『花札』も用意してあります。
インタビューに応じる川上氏
■ゲームは人間のコミュニケーションを演出するもの
-- 日本のゲーム文化や市場を盛り上げるという狙いもあるのですか?
川上: ゲームを楽しんでいる人が「特殊な人」と思われる傾向がありますが、実は日本人はみんなゲームをやっているんです。昔から誰もがゲームに触ってきている。
川上: ゲームは本質的に人間のコミュニケーションのにおいて「刺身のつま」でしかないと思います。まずは誰かとコミュニケーションをすることが大事。誰かと集まって、とりあえずなにかやりたい。でも、誰もが共通で楽しめる遊びがどんどん減ってきている。だからこそみんなが共通のフォーマットで集まることができる場所が必要なんです。
川上: 多くの大人がゲームをする日本の状況を、海外からは「幼稚」であると揶揄されたこともありましたが、今では海外にも大人のゲームプレイヤーはたくさんいます。ゲームという文化や市場では、日本が世界をリードする状況になっていると思います。
#2へ続く
(SENSORS編集部 文:石塚たけろう)
石塚たけろう:
ベンチャーキャピタルやデジタルマーケティング企業複数社での業務を経験後、現在は広告会社にてスタートアップと大企業の共同事業開発モデルであるコーポレート・アクセラレーターの運営に携わる。Webディレクター。早稲田大学在学中。