韓国の科学衛星３号、“グラビティ衝突”回避

韓国の科学衛星３号、“グラビティ衝突”回避

2015年01月05日09時38分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  宇宙と地球観測というミッションを受け、２０１３年から空を飛んでいる韓国の科学技術衛星３号が映画『ゼロ・グラビティ』に登場したような衝突危機状況からかろうじて抜け出した。米国とロシアの衛星が２００９年に衝突した時に生じた２０センチの大きさの破片が襲い、韓国の科学衛星が粉々になるところだった。

  韓国未来創造科学部は４日、「きょう午後９時３１分ごろ、グリーンランド海上空でスペースデブリ（宇宙ごみ）と衝突する可能性があった科学技術衛星３号が危険を回避した」とし「前日、衛星とスペースデブリとの距離は２３メートルと予想されていたが、この距離は１キロメートル以上遠ざかった」と発表した。当初、スペースデブリは衛星と秒速１１．４キロメートルの速度で衝突すると予想されていた。韓国航空宇宙研究院のキム・ヘドンＩＴ融合技術チーム長は「秒速１０キロメートルの直径１センチ球体に衝突しただけでも１．５トントラックに当たられたような衝撃がある」と話した。

  この衛星は小型（大きさ０．８メートル×１メートル×１メートル、重さ１７０キロ）に属するため、軌道調整用推進器が備えられていない。このためにスペースデブリが正面から飛んできても、飛行軌道を修正して避けるということができない。未来部はスペースデブリの最接近距離が遠ざかったことについて「スペースデブリのサイズが小さいため、よく軌道が変わる。当初の予測値が推定値に依存していた」と説明した。

  キム・チーム長は「韓国はスペースデブリ情報と関連して米国防総省戦略軍統合宇宙運用センター（ＪＳｐＯＣ）に全面的に依存している」とし「スペースデブリは増加しているが、その対策には限界がある」と付け加えた。韓国は２０２３年まで精密レーダー・光学望遠鏡などで自主的な宇宙監視網構築を推進している。国内衛星を脅かす１０センチ以上のスペースデブリを追跡監視するのが目標だ。
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