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【格闘技】

棚橋がオカダ圧殺 IWGPヘビー級を防衛

2015年1月5日 紙面から

オカダ・カズチカ(手前)にハイフライフローを見舞う棚橋弘至=東京ドームで(七森祐也撮影)

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◇新日本プロレス

 ▽4日▽東京ドーム▽観衆3万6000人(満員)

 棚橋弘至(38)がオカダ・カズチカ(27)を破り、IWGPヘビー級王座初防衛に成功した。最大の難敵にハイフライフロー(HFF=ダイビングボディープレス)を何度も爆発させ、最後は2連発でとどめをさし、昨年10月に7度目の戴冠となった王座を守った。東京ドーム大会では5年連続、通算8回目のメーンイベンターを務めた貫禄を見せつけた。IWGPタッグ選手権は後藤洋央紀(35)&柴田勝頼(35)の三重・桑名工高レスリング部同級生コンビが勝ち、新王者になった。

 2012年に帰国してリングを席巻し続けたオカダを、これほどまで完膚なきまでにたたきのめした男は初めてだ。棚橋が途中からオカダを戦闘不能にし、悔し涙を流させた。会心の勝利に「オカダ! 悔しいか! IWGPは遠いぞ!」と、ドームに絶叫した。

 過去の対戦成績は棚橋の2勝3敗1分けと劣勢だったが、攻略法はできていた。「オカダは打たれ弱い」。肘打ちや張り手を多用。ひるんだところへ大技を入れる。無類のスタミナをほこってきたオカダが20分すぎに息切れし、立っていられなくなった。さらに棚橋はコーナー最上段に立ち、場外にいるオカダにHFFを浴びせたり、しつこくジャーマンスプレックスを仕掛けたりと追い打ちをかけた。オカダ得意のレインメーカー(至近距離ラリアット)は最後まで不発に終わらせた。

 これまでは実力的に格下の相手でも持ち味を引き出してきたが、今回は勝者と敗者の差をはっきり示す戦い方をしたという。大会はネット配信で生中継された。全世界に向けて、王者の強さをアピールする必要があった。「立ちはだかったという言葉がふさわしい試合でした」と胸を張る。

 昨年は1・4で中邑真輔からIWGPインターコンチネンタル王座を獲得。わずか3カ月で取り返されたが、10月にAJスタイルズ(米国)から1年半ぶりにIWGPヘビー級のベルトを手にし、プロレス大賞の年間最優秀選手賞(MVP)にも選ばれた。リング外でも積極的にPRイベントに参加する。一般の人たちにプロレスを広めたい思いからだ。

 試合前にはオカダから「くすんだ太陽」「進化が止まった」とやゆされたが、もうそんな挑発は許さない。「2015年の新日本、プロレス界は俺の双肩に任せてください」。新しいロングタイツの前面にあしらった「ACE(エース)」のロゴが、誇らしげに輝いていた。 (大西洋和)

 

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