松井氏、岡本指導に意欲「直接言います」2月キャンプで「4番魂」注入か
巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(40)が4日、ドラフト1位・岡本和真内野手(18)の指導へ意欲を示した。この日は故郷の石川・能美市でのイベントに出席。岡本への助言について問われると「直接(本人に)言います」と答えた。訪問が検討されている2月の巨人キャンプで“4番魂”が注入されそうだ。岡本は母校の奈良・智弁学園で自主トレを公開し、3時間の練習を行った。
巨人の4番を打った男ならではの「本気」がうかがえた。年末年始を故郷で過ごした松井氏。4日は松井秀喜ベースボールミュージアムで「松井秀喜旗争奪 第10回学童野球大会」の表彰式に出席した。
大会では、自身が所属した根上学童野球クラブが優勝。子供の頃を思い出し、感慨深げな様子を見せていた。松井氏をたじたじとさせたのは、「監督就任はいつ」という小学生からのド直球質問だった。
タイミングよく?3日に放送されたテレビ番組で、長嶋茂雄巨人終身名誉監督(78)が松井氏の監督就任について「今年のシーズンオフとかどうかな」と発言したばかり。質問した少年もその番組を見ていたという。
松井氏は、驚きながらも「君たちがプロ野球選手になる頃になっているかもしれないですね。ただ、それは誰にもわからない」と回答。「6年以内」の実現を示唆し会場を沸かせたが、イベント後に近未来の4番候補への助言を求められると顔つきを一変させた。
「ここでは言いません。直接言いたいと思います」。メディアを通せば、本心と異なることが伝わる可能性もある。過去に松井氏は08年ドラフト1位で「背番号55」を受け継いだ大田に、「僕のことは気にせずに巨人を引っ張っていく選手になってほしい」と電話で直にアドバイスを送った。臨時コーチを務めた昨春の宮崎キャンプでも、自分の言葉にこだわり選手たちと接している。人の心に訴えるためにはダイレクトに話をする―。これがゴジラの流儀だ。
松井氏は、ヤンキース巡回コーチの件も含めて「(今年のことは)これから考えます。(オファーが)来ても来てなくても僕からは何も言えません」と、現段階での予定はまったく白紙であることを強調した。ただ、巨人は今年もキャンプ招待を検討中だ。早ければ2月にも岡本へ「不動心」がたたき込まれることになる。(楢崎 豊)