【カイロ＝共同】サウジアラビア外務省は３日、イラクでの約25年ぶりの大使館再開に向け、準備のための代表団を近く首都バグダッドへ派遣すると発表した。フランス公共ラジオが報じた。
サウジは、1990年のイラクの旧フセイン政権によるクウェート侵攻を受けて在イラク大使館を閉鎖した。再開には、イラクなど中東で台頭する過激派「イスラム国」に対抗するため、イラクとの関係改善を図る狙いがあるとみられる。
サウジ外務省によると、バグダッドでの大使館再開と併せ、イラク北部のクルド人自治区の中心都市アルビルにも総領事館を設置する方針。
2003年のフセイン政権崩壊後、サウジ、イラク両国は関係改善を図ったが、イラクのマリキ前首相がイスラム教シーア派偏重の政策を取り、スンニ派のサウジは大使館を再開しなかった。
マリキ氏は昨年、イスラム国の台頭により退陣に追い込まれ、シーア派だけでなく、スンニ派やクルド人など主要各派の支持を得たアバディ氏が首相に就任した。
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