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放射能汚染か…謎の「居眠り病」が大流行

2015.01.04 08:50 DMMニュース
Photo by Flood G. via flickr
Photo by Flood G. via flickr

 カザフスタンの小村カラチで、突然急激な眠気に襲われ、数日感にわたって眠りに落ちてしまう謎の居眠り病が流行している。この謎の病気は2013年3月にはじめて報告され、これまで村人約60人が症状を報告。患者は仕事場や学校で急に眠りに落ちたまま数日間眠り続け、目覚めた後にも無気力感や記憶障害、幻覚症状を訴えている。また、回復したものの、再び眠りに落ちてしまった患者もいるという。

ウラン中毒や放射能が原因との見方も

 この状況を受け、政府は今年11月に医師や科学者からなる研究チームを現地に派遣した。現地に到着したチームはまず患者の身体を検査したが、原因となりそうなウィルスやバクテリアは検出されず、土壌や水、空気も検査したが、異常は認められなかった。そのため現在も原因は特定できていない。

 一部ではウラン中毒や放射能を原因とする説もある。カラチ村は旧ソ連時代、ウラン鉱山が存在したクラスノゴルスクの近郊に位置しているため、現在は閉鎖された廃鉱山からウランガスと放射能が漏れているというのだ。しかし患者のいずれも鉱山で働いた経験はなく、チームが実際に計測したところ、村の放射能数値は至って平均的なものだったとしている。また専門家も、ウランガスや放射能によって眠気が引き起こされることはないと話している。

 ほかには集団幻覚説や、何らかの毒物や虫によって引き起こされているという説もあるが、いずれも確証はない。一部の患者からは〝何らかの原因による脳の損傷〟も認められているが、この眠り病との関連はまだ不明である。今後も研究チームは現地で患者たちの救助活動と、原因の究明を続けていく予定だという。

(取材・文/X51

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