もうひとつ、嬉しいトピックがある。それは、イヤーチップサイズのバリエーション追加だ。この「HA-FX1100」には、イヤーピース内壁に丸くて小さなへこみ、ディンプルを設けることでイヤーピース内の反射音を拡散させて音のにごりを抑制するという“スパイラルドットイヤーピース”が採用されているが、これまでのS/M/Lという3サイズ展開からS/MS/M/ML/Lという5サイズ展開へと変更。いいまで以上にピッタリなサイズをチョイスすることができるようになった。こういった配慮は、ありがたいかぎりだ。
音質
弦楽器やピアノなど、アコースティックな楽器との相性が良く、ナチュラルで心地よい響きのサウンドを聴かせてくれる音色傾向は変わらない。しかしながら、音の粒の細やかさや音のダイレクト感など、基礎体力的な部分で格段のクォリティアップを見せる。
たとえばチェロの響きは、弦の振幅まで感じ取れそうなくらいフォーカスが高く、そしてリアル。細やかで丁寧なニュアンス表現のおかげで、弦の響きに呼応するボディの鳴りまでもがしっかりと伝わってくる。いっぽう、空間表現力の向上も特筆もの。ライブ演奏を聴くと、ステージとお客との距離感や、会場となったホールの広さまでもがしっかりと把握できる。
しかしながら、一番の魅力といえば女性ヴォーカルだろう。倍音成分の整いがよい、凛と張り詰めた歌声は、普段より鮮明で勢いもあって、とても清々しく感じる。しかも、距離感が近く、とても生々しいので、良質な録音だと聴いていてちょっとドキドキしてきそうなくらい。とても感動的なサウンドだ。
低域は、JVCらしいたっぷりとした量感を保ちつつ、雑味の少ない、フォーカス感の高いサウンドを実現しているため、生バンド演奏がピッタリ。ハードロックのライブ音源などを、積極的に聴きたくなる。
とはいえ、帯域バランス的にはかなり低域重視なタイプとなっているので、ヘビーかつグルーブ感溢れるサウンドを楽しみたいという人も、大いに気に入るはずだ。エクスクルーシブモデルという肩書きにふさわしい、なかなかにハイクォリティな製品だと断言しよう。
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