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国際部隊の戦闘任務終了で式典 アフガニスタン
12月29日 4時41分

国際部隊の戦闘任務終了で式典 アフガニスタン
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アフガニスタンの治安維持のため、13年にわたって駐留してきたアメリカ軍を中心とする国際部隊の戦闘任務がことしで終了することを受け、28日に現地で式典が開かれ、国際社会によるアフガニスタンの再建は大きな節目を迎えました。

アフガニスタンでは2001年の同時多発テロ事件を受けた軍事作戦に伴い、アメリカ軍を中心とした国際部隊が駐留してきましたが、ことしで戦闘任務を終え大部分が撤退します。
首都カブールで28日に開かれた式典では、国際部隊を指揮するアメリカ軍のキャンベル司令官が演説し、「国際部隊は13年にわたる戦闘任務を終了する。われわれは多くの偉業を成し遂げた」と述べ、駐留の成果を強調しました。
これに伴い治安維持の権限は来年からアフガニスタン側に全面的に移譲され、最大で14万人を超えた国際部隊は、来月以降1万2000人規模にまで縮小されて、現地の軍や警察の訓練などに当たることになっています。
国際部隊はこれまでに3400人以上の兵士が死亡していますが、反政府武装勢力タリバンの勢いは弱まっておらず、むしろ各地で攻勢を強めています。
国際部隊の戦闘任務の終了で、アフガニスタンは大きな節目を迎えることになりますが、今後みずからの手で治安を改善し、自立と復興を図ることができるのか大きな課題となっています。

ロシアなどは治安悪化を懸念

アフガニスタンのでアメリカ軍を中心とする国際部隊の戦闘任務がことしで終了にすることを受けて、ロシアや、アフガニスタンと国境を接する中央アジア諸国は治安の悪化に懸念を示しています。
このうちNATO=北大西洋条約機構のロシア代表部のグルシコ大使は26日、ロシアのメディアに対して、「アフガニスタンでは反政府武装勢力タリバンの攻撃が増加し、タリバンの影響下に入った村も増えている」と指摘しました。
そして「国際部隊は、麻薬の問題を13年間ほとんど解決できなかった」と批判したうえで、「状況がさらにひどくなることを心配する」と述べ、強い懸念を示しました。
アフガニスタンと国境を接する中央アジアのタジキスタンやウズベキスタンは、2001年に国際部隊が駐留する前に、アフガニスタンを拠点としたイスラム過激派がテロや襲撃を繰り返したことから、ロシアと連携して自国への過激派の勢力拡大を阻止する構えです。

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