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海潮鏡 作者:田村 虎之亮

7 記憶喪失

私と最も年が離れた友人が、記憶を失った。自分のことはもちろん私のこともわからないのだ。最初はただの冗談だと思ったが、そうでもないらしい。本当に何もかもがわからないのだ。記憶喪失なんてものが、本当にあることが、にわかに信じられない。今はただ、彼女の記憶が戻ることを祈るだけである。
 しかし、記憶と言うのは本当に戻るのだろうか。今まで記憶を失った人を見たことも、記憶を失ったけど戻ったという人も、まだ見たことがない。
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