吉田　アジア杯連覇に向け、集中　サウサンプトンとの契約延長でスッキリ

　【セスノック（オーストラリア）原田公樹】９日に開幕するアジア・カップで連覇を目指す日本代表は３日、常夏のオーストラリアに到着した。前日に所属するサウサンプトンとの契約を３年延長したＤＦ吉田麻也（２６）は「しっかり集中できる。連覇を目指す」と気持ちを新たに大会に臨む。チームは同日、当地で初練習。冒頭以外は非公開で約１時間半、戦術的なトレーニングを行い、４日に行うオークランド・シティー（ニュージーランド）との練習試合に備えた。

　日本代表がシドニーに到着してから１時間後、ロンドンから約２４時間かけ、吉田も決戦の地へたどり着いた。チームに合流すると、アギーレ監督から、「３年契約おめでとう」と声を掛けられたという。元日の夜にアーセナルを２−０で下した後、所属のサウサンプトンとの契約を２０１８年まで３年間延長。「試合に出たり、出なかったりする状況で正直、３年契約のオファーが来るとは思っていなかった。しっかり評価してくれたということ。断る理由はなかった」と明かした。

　２０１２年８月にＶＶＶフェンロ（オランダ）から移籍。この２シーズン半で公式戦への出場は６０戦にとどまった。更改前の契約は今夏で満了。移籍も視野に入れ、昨年末に英国人の代理人と契約したばかりだった。ところがサウサンプトンのクーマン監督からの評価は予想以上だった。

　「サウサンプトンへ来た直後はステップアップして、欧州チャンピオンズリーグ（ＣＬ）や欧州リーグへ出られるようなクラブへ移籍したいと思っていた。でも、今は移籍せずにそれが狙えるところにいる」

　この２年半でクラブは急成長し、現在はプレミア・リーグで来季の欧州ＣＬ出場に手が届く４位につけている。

　「これでアジア・カップにしっかり集中できる。一番の目標は優勝。４年前は先輩たちに勝たせてもらった。今回は僕がチームを引っ張ります」。イングランドでの明るい将来が見えた吉田は意気揚々と意気込んだ。