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棚橋「主人公感なら俺」/連載2

<1・4新日本プロレス東京ドーム大会 世代交代(下)>

 昨年10月にIWGPヘビー級王座に返り咲いた棚橋弘至(38)は、オカダから「くすんだ太陽には新日本は照らせない」と言われた。次代のスターに世代交代を迫られた形だ。しかし「くすんでいることに嫌な気持ちはしない。人としての深みというか。誰もがオカダみたいにキラキラ輝いていたい。でもオレは過去を全部背負って、くすんだ太陽で大変結構だと思っているんです」と、悠然と言った。

 99年のプロデビューから昨年は15周年を迎えた。プロレスの衰退期も経験した。その中で、レスラーとして年間約120試合をこなし、巡業の合間に全国各地を回りプロモーション活動も行った。団体の先頭に立って走ってきた棚橋の努力が実り、14年に会社の経営はV字回復した。

 「本当はボクがオカダみたいになりたかったんです」と棚橋はいう。スターは、生まれる状況が整わないと生まれない。「新日本に入ったらスターになれるもんだと思っていた」棚橋は、人気低迷でスターになるのを一時はあきらめた。そして、自分でスターが生まれる環境を作り上げた。「オカダ・カズチカという男が生まれるための土壌を自分がつくった」という自負が棚橋にはある。

 1・4東京ドームは体格、実力、マスクと何を取ってもずばぬけている若いスターとの対決。それでも棚橋は「今回の対決は、どっちが物語の主人公感があるか。明らかに主人公感はオレの方がある」と言い放った。過去を背負ってきた実績。圧倒的な力に立ち向かい、それをはね返しベルトを守る-。棚橋は、勝利のイメージを頭の中で描いている。【桝田朗】

 [2015年1月4日8時12分 紙面から]

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