NTTドコモやKDDI、ソフトバンクモバイルの大手携帯電話キャリア3社は、通話料は定額だが、基本料金が高めになる新料金プランへの移行を進めている。そうした中、通話料とパケット通信料を合わせても2000円を割り込む格安な新携帯電話サービスを提供する「MVNO」が注目を浴びている。
また、こうしたMVNOで利用できる「SIMフリー」というタイプの携帯電話も、徐々に増えてきた。今回はこの格安スマートフォン(スマホ)サービスとSIMフリー携帯電話に焦点を当て、どのような人向けのサービスで、どのような製品がオススメかなど、基本的な知識を整理した。
■通話やネット接続、大手と同じ
格安なスマートフォンサービスを提供する業者は、大手携帯電話キャリアから携帯電話回線やデータ通信網を借りて事業を運営する。そうした運営形態なので「Mobile Virtual Network Operator」(MVNO)、つまり「仮想」移動体通信業者と呼ばれるわけだ。ちなみに大手携帯電話会社は、仮想が付かない「移動体通信業者」である。
そのため、MVNOの通信サービスの品質は「どこからサービスを調達しているか」に依存する。今までMVNOに積極的だったのはドコモであり、MVNOの大半はドコモのネットワークを利用する。ドコモは全国津々浦々、さまざまな場所に基地局を設置しているため、MVNOでも通話できる範囲で不自由する可能性は少ない。
KDDIも、MVNOを始める業者向けにサービス内容を一通りまとめて提供し、ブランド名を付けて販売できる子会社を設立するなど、MVNOへの本格参入準備を始めた。基地局の展開はKDDIとNTTドコモはほぼ同等なので、通話やデータ通信においてはKDDI系のMVNOも品質が高い。
このように、MVNOは、通話や通信サービスが利用できる地域は、ドコモやKDDIとほぼ同等と考えてよい。「聞いたことのない事業者だから自分の住んでる場所で使えるのかどうかが不安」という心配は杞憂だ。なおソフトバンクモバイルは、一般ユーザー向けのMVNOを用意していない。
ただし、通信速度は変わる可能性はある。MVNO各社はドコモやKDDIから、一定時間にどのくらいの通信速度で通信できるかという単位で回線使用料を払って借りている。配管の太さ、あるいは道路の車線数自体はすでに決まっているわけだ。これをMVNO各社のユーザーが分け合うと考えればよい。
当然だが、ドコモやKDDIと契約したときほどのスピードは出ない、というか出せない。配管の太さや道路の車線数に比して、ユーザー数が多すぎる状態なら、通信速度も低下する。これは利用者の生の声を聞かないと分からないことなので、ネットでの評判を参考にするとよいだろう。
■利用状況によっては格安にならない
月々の利用料金は、大手携帯電話キャリアに比べるとMVNOの方が圧倒的に安い。
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