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NHK「ニッポンのジレンマ」スクリーンショット

2015年 元日の23時より、NHKにて「ニッポンのジレンマ 元日SP」が150分にわたって放送されました。「ニッポンのジレンマ」は2012年以来、元日の放送が恒例になっており、今年は世代・立場・論理の”分断”をテーマに討論が行われました。その中で開始直後からIngressの話が出てきたので紹介します。
※以下、書き起こしですが見やすくするため敬称は略させていただいています。

青井 実(NHKアナウンサー)
「ニッポンの大転換というテーマなんですが、はたしてニッポンは大転換というのは起きていたのか。それとも起きているのか。皆さんそれぞれ、何が転換なのかという意見を聞きたいなと思います。まず村上さんから」

村上 祐一(批評家)
「先日Ingressで東京を舞台に陣取りゲームありましたけど、一瞬で日本がエンライテンドに負けたじゃないですか。これは転換したと思いましたね僕は。」


古市 憲寿(社会学者)
「今の話皆ついてきてるんですか?ここでもう”分断"あるじゃないですか(会場笑)。もうちょっとわかりやすく説明すると、アプリの話ですよね。」


村上 祐一
「拡張現実的なゲームがあって、簡単に言うとGPS連動で陣取りゲームをやるっていうものですね。襟裳岬とかもですね、北海道の一番吹雪が吹き荒れる中で争いをしていたりですね、これはすごい、次のステージに入ったなっていうのが、まあ冗談みたいなものですけど転換と思いました」

(村上氏の批評家としての紹介が入る。発言は引き続き同氏)

「なんでそういう話をしたかっていうと、こういうものでしかリアリティを感じられないところがあって。真面目な話をするとですね、バブルとか高度経済成長の終わりとか昭和天皇の崩御とか僕は大転換だと思うんですけど、そういう転換って、僕1984年生まれで30歳なんですけど物心ついてないときの転換なんですよねハッキリ言って。

おそらく若い人の多くはそうなんですけど、大転換って大転換があった瞬間には気づけなくて、振り返ったときに「これが大転換だったんだ」って後から追い付いてくるものがあるっていう感じがすごいしていて。おそらく今この瞬間も着々と進行し続けている転換があって、でもそれは多分耳をすまして目をこらさないと見逃しちゃうようなものだと思うんですよね。なのでそういうのを比喩的に示すためにIngressの例を出して見たっていうのがとりあえず僕の今のこの瞬間の気持ちですね」

(その後論客ごとに"何が転換なのか”を答える流れに入りました)


徹底討論!ニッポンのジレンマ(2012年)