東京駅:開業100周年記念式典 ブルトレ1日復活も

毎日新聞 2014年12月19日 20時41分(最終更新 12月20日 10時20分)

夕暮れの高層ビル群を背景に映える東京駅丸の内駅舎=東京都千代田区で2014年12月19日午後4時56分、山本晋撮影
夕暮れの高層ビル群を背景に映える東京駅丸の内駅舎=東京都千代田区で2014年12月19日午後4時56分、山本晋撮影

 東京駅が20日に開業100周年を迎えるのを記念した式典が19日、駅舎内の東京ステーションホテルで開かれ、JR東日本や姉妹駅のアムステルダム中央駅(オランダ)、グランド・セントラル駅(米国)の関係者らが出席した。

 JR東の冨田哲郎社長は「東京駅は日本の歴史と共に歩み、変化を続けてきた。これからも国内外の多くの皆さまに愛していただけるよう努力したい」とあいさつ。江藤尚志駅長が姉妹駅の両駅の関係者に駅の模型などの記念品を贈った。

 同駅では「101年目の出発式」と題したイベントもあり、ブルートレイン「富士」が1日限りで復活運転した。八重洲口の「グランルーフ」では、大きな屋根の裏側に「100 YEARS」などの文字を映すイルミネーションの演出が行われた。【一條優太】

 ◇東京駅の略歴

 東京駅は、1914年12月20日に開業した。東京日日新聞(毎日新聞の前身)は2日前の18日に行われた開業式を「東洋第一駅 帝国交通の振り出し」の見出しで報じている。日本初の鉄道が新橋−横浜間で開業してから42年後だった。

 丸の内駅舎は日本の建築界の第一人者とされた辰野金吾が設計を担当。鉄骨レンガ造り3階建ての建物は23年の関東大震災でも大きな被害を受けず、近代の代表的建造物の一つに数えられた。だが45年の空襲で屋根などが焼失。47年に創建時とは別の姿の2階建てで建て直された。原敬首相の暗殺事件や浜口雄幸首相襲撃事件など、歴史的事件の舞台にもなっている。

 八重洲口駅舎は48年に完成してまもなく失火とみられる火災で焼失したが、54年に再建された。商店街やデパートが入居し、にぎわった。

 丸の内駅舎は、2003年に国の重要文化財に指定されたことを契機に創建時の姿に戻す復元への機運が高まった。工事は07年に始まり、12年に完了。創建時の駅舎がよみがえった。

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