日銀決定会合:政策と景気判断維持、輸出と生産は上方修正
毎日新聞 2014年12月19日 12時54分
◇「大規模な金融緩和策」継続、「緩やかに回復」表現据え置く
日銀は19日、前日に続いて金融政策決定会合を開き、現行の大規模な金融緩和策の継続を賛成多数で決めた。原油価格の急落で物価の伸びが当面、鈍化する可能性があるが、10月末に踏み切ったばかりの追加金融緩和の効果を見極める考えとみられる。
景気の基調判断は「緩やかに回復」との表現を据え置いた。個別項目では、輸出を前回の「横ばい圏内」から「持ち直しの動き」に、生産は「弱めの動きが残っている」から「下げ止まりつつある」にそれぞれ上方修正した。
19日午後に黒田東彦総裁が記者会見し、政策決定理由や景気認識を説明する。原油安で物価の伸びが弱まった場合の対応や、原油安によるロシア経済の混乱など、世界経済の先行き不透明感の高まりが日本経済に及ぼす影響について、黒田総裁がどのような見解を示すかも注目される。【柳原美砂子】